2012年8月3日

海外で人気の日本食といえば、まず思い浮かぶのは寿司じゃないでしょうか。 ただ、海外の人がおいしい寿司を食べたときのちゃんとした感想というのは、意外とあまり聞いたことがなかったので、翻訳してみました。
今回は、アメリカ・サンディエゴの「SUSHI OTA」という現地在住日本人にも評判の良いお寿司屋さんのレビューから、主に地元アメリカ人の声を集めて翻訳しました。店員は全て日本人だそうです。
レビューサイト、yelpに寄せられたOtaへのレビュー総数は1,294本(2012年8月3日現在)と、かなりの人気店であるようです。評価の内訳は下図を御覧下さい。

レビューの平均は5点満点中の4.5点となっています。相当高い評価を受けているようですね。 なお、お店の場所はこちらです。
↓では、地元の人達のナマの声をお聞き下さい。 翻訳元: yelp
● 男性 イギリス マンチェスター 評価:★★★★★
僕は寿司を食べたことがある。美味しい寿司もあれば不味い寿司もあった。新鮮な寿司もあれば、古いのもある。高価な寿司を食べたこともあるし、スーパーで売ってるのを食べたこともある。ただ、この店で出してくれるような寿司は一度も食べたことがなかった。
刺身はどうだったかって? もう、笑ってしまうほどの美味さだ。全てが新鮮で、そして柔らかい。まるで口の中で溶けていくかのようだ。おかげで、僕はもう一度この店に行く日を今から待ちきれなくなっている有様だ(もちろん、結構な額のお金は必要になるが)。
雰囲気はどうかって? 素晴らしかった。仰々しい音楽がかかっているわけでなく、うるさい客がいるわけでもない。サービスはどうか? 満足だ。カウンターに座れば、寿司を握るシェフと向かい合うことになり、手厚いサービスを受けられる。

料理をするところも目の前で鑑賞できる。調理中の料理を指差し、「うまそうだね。僕も一つほしいな。」と言えば、シェフはサッと動き、あなたにも同じ物を作ってくれるというわけだ。財布にはピンチが訪れるが、満足感は残るだろう。
疑いの余地なく、ここは僕が食べた中で最高の寿司を出してくれる店だ。料金は高いが(1人あたり100ドルくらいだ)、それだけの値打ちは十分にある。
● 男性 ワシントン州 評価:★★★★★
その日は早めに仕事が終わったので、僕はおいしいディナーでも食べてから帰ろうと考えた。友達はみんなまだ仕事中だったので、今回は僕一人だ。
この寿司屋がおいしいという噂は聞いていた。ただ、実際に行くのは今回が始めてだ。僕の家から2ブロックしか離れていないのだけど、仕事一筋で有名なセブンイレブンの隣の少し目立たないところにある店なので、つい見落としがちになっていたからだ。
駐車場は狭いのだが、ラッキーな事に、僕が車を停められるスペースは容易く見つかった。店に向かう途中で、2台のリムジンから人が降りてくるところを見かけた。僕はその横を通り過ぎたのだけれど、この辺の場所柄を考えると、少し妙な感じだ。
店の前はすごい行列ができている。人々が溢れかえっていた。そうだ、ここは予約が必要な店なんだ!あらかじめ聞いてはいたけど、この時は完全に忘れていた。僕はカウンターに座ってもいいんだろうかと確認してみることにした。僕は一人だったので、そうする以外に、この店に入るチャンスはないようだったから。まるで高級クラブに入店希望しているような気分だ。
僕が聞いた相手は、行列に並んでいた二人組だったのだが、彼らは「大丈夫だよ」とうなずいてくれた。よし、なんとかなるみたいだな。
僕の順番が来てカウンターに座った。入店時間制限のようなものがあるのかもしれないと思ったので、一応、一時間くらいで帰りますと先に言っておいた。そして、寿司の盛り合わせとサッポロビールを注文する。他にカウンターに座っているのは、日本人ビジネスマンや日本人旅行者が多いようだ。

さあ、寿司が運ばれてきた。僕はその味に興奮を抑えることができなかった。食感といい、味わいといい、盛りつけといい、細かい部分に至るまで、途方もなく素晴らしいものだったのだ。
注文してから、寿司が運ばれてくるのも早かった。僕の寿司を握ってくれたのは高齢の男性だ。気さくな人で、お客をもてなそうという姿勢を、見事なまでにキープしている。僕は日本語を理解できないが、彼が常に笑顔を浮かべ、何度もお辞儀してることから想像がつく。
僕はガツガツと食べることなんてできなかった。この寿司は高級なワインを飲むように、時間をかけて一口ずつ味わわなければならないものなのだ。そんな気がした。あとは味覚の感じるままに任せる。豊かな香りを放つ美しい花束を口で味わう、そんな食事だった。

素晴らしい食事を終えたあとで、寿司を握ってくれた男性が「これまでにも、この店に来て下さったことはありますか?」と聞いてきた。「いいえ」と僕は答える。彼は僕が店に来てくれた事にお礼を言い、入店まで待たせた事をお詫びしてくれた。僕も彼に感謝の気持を伝えた。「予約も取ってなかったんですが」と言うと、彼は「気になさらないで下さい。」と笑ってくれた。そう言われると、次に来るときはちゃんと予約を取っておこう、という気持ちになる。
それから、彼は僕の名前を尋ね、自らも名乗ってくれた。オオタというらしい。なんと、彼がこの店のオーナーだったのだ。
だからこそ、素晴らしい食事とサービスにありつけたんだろうと言う人もいるかもしれない。ただ、僕はそんな風には思わない。オーナー以外も、ここの店員はみな日本人だ。だからこそ、サービスが素晴らしかったのだろうと思っている。
ユウコという美しい店員さんがいた。あまり言いふらしたくないが、とても素敵な女性だ。食事とは関係ないと言われそうだが、目の保養は僕にとって立派なデザートだ。
素晴らしい店だった。次回の来店もかなりの期待が持てる。なお、寿司の盛り合わせ一つとサッポロビール二杯で、会計は33.94ドル(約2,660円)だった。少し高いかもしれないが、それに見合った値打ちは十分にある店だ。
● 女性 カリフォルニア州 評価:★★★★★
オーマイガー。私はお寿司の店に5つ星をつけるのは、特別なお店のために取っておこうと思っていたのですが、ここのお寿司は5つ星の水準をさらに上回っていました。ここでお寿司を食べると、今後、別のお店で寿司を食べても味気なく感じてしまいそうです。
実際、オオタで食べた後では、他の店で寿司を食べようという気にすらなりません。それほど美味しかったんです。それに、まさか自分が海藻を大好きになるなんて、思いもしませんでした。沖で泳ぐ時には、いつも海藻が首に絡まって窒息するんじゃないかと怯えていたものですが、お金を払ってこれを食べることになるなんて不思議なものですね。

● 女性 サンディエゴ 評価:★★★★★
オオタさん、あなたは一体なんてことをしてくれたの? あなたの料理があまりに見事だったから、私はもう、サンディエゴで他の寿司を食べられなくなってしまったじゃないですか!
もはや、こちらの料理は単なる食べ物ではありません。まず、見た目においては非の打ち所がありません。そして、私が食べてきた中では最高に美味しい寿司でした。少し泣いてしまったほどです。これまでなら絶対食べなかったタコですら食べましたし、これも美味しいと感じました。
私のフィアンセが頼んだのは最高に美味しそうな寿司の盛り合わせで、彼のお父さんは刺身の盛り合わせを頼んでいました。ウニはありえないほど洗練された味です。

彼が食べていた焼き魚の、縮こまって串に刺さっている姿さえ美しいです。 ちょっと驚かされたのは、食べ終わったあと、ウェイトレスがその魚を「揚げましょうか?」と聞いてきた事ですね。彼女は魚を一旦キッチンに戻し、高温で揚げたあと、再び持ってきてくれました。こんな風にすれば、魚って全部食べられるんですね。肉だけじゃなくて、骨も頭も。
私はすっかりこの店に魅せられてしまいました。ああ、でも、この分だと私のお金を全部この店に持っていかれてしまいそうです。
● 女性 サンディエゴ 評価:★★★★★
この店には私の誕生日を祝ってもらうために来ました。ここに来れて本当にラッキーです。ただ、何を頼んだか詳しくは聞かないで下さいね。お寿司について、あまり分かってないんです!
まず、刺身の盛りつけられたお皿が運ばれてきました。ただ、なにかお皿の上で動いてるようです。エビがまだ少し生きてたんですね。エビは力なくこちらを見つめています。一瞬、「肉を食べるのは殺人と同じ」という、どこかのTシャツに書かれていたフレーズが頭をよぎりました。
動物の肉を食べるのに野蛮な部分があることは認めますが、オオタではすごくエレガントに洗練されたやり方で食べさせてくれるんです。そして、エビの肉はとっても美味しくて、まるで砂糖でも足したの?と思えるほどの甘みを感じました。
ウニも食べました。濃いオレンジ色の舌のようなシーフードで、その見かけからは想像もつかない、あっさりと澄んだ味がします。少しクリーミーで、後味にはすっきりとした甘みが残りました。

アンコウの肝も食べました。海藻で作られた小さな丘の上に、厚めにスライスされたアン肝が二切れ乗っていて、横にはレモンが添えられていました。レモン果汁と絶妙にマッチしていて、これはまさに海のフォアグラですね。
その日が誕生日だった私のために、シェフとウェイターがハッピーバースデーを歌ってくれました。私の顔が赤くなっていくのが自分でも分かります。私はシャイなんです。緑茶のアイスクリームもプレゼントしてもらったんですが、顔のほてりを冷ますのにちょうど良かったですね。日本の人たちがあんな大声で歌ってくれるとは思ってなかったので驚きましたけれど、おかげでとっても楽しい思い出になりました。

もし可能ならカウンターに座ることをおすすめします。活気が感じられて楽しいですから。日本人の友だちも連れていけば、さらに楽しいと思いますよ!
● 女性 ニューハンプシャー州 評価:★★★★★
このお店は小さなショッピングセンターの中にあります。見た目は、メンバーだけが入店できる秘密のお店のようです。あなたがこの店に入るには、まずトンネルをくぐり、木でできたドアをノックしなければなりません。すると、ドアについている小窓から小人が顔を出して合言葉を聞いてきますので…。ごめんなさい。

これは「オズの魔法使い」でした。でも信じて下さい。ここは本当に魔法で作られた料理を出してるんじゃないかと思えるようなお店なんです。ここのお寿司を口に入れると、ユニコーンが魔法の粉をふりかけてくれたのかしら?という味が私の舌を100%の至福に満たしてくれます。本当にそんなふうに感じるんです。まさに究極の幸せです。
大トロの味はすごく素敵! もし私が大トロから作られた服を着ていたなら、すぐさま私は裸になってしまうでしょう。もちろん、自分で全部食べ尽くしてしまうからです。私はあんな風に、口の中で溶けてしまう魚を食べたのは初めてでした。もちろん、すごく美味しくて風味も豊かです。そして、忘れてはならないのは、すごく新鮮だったということ。この店では何もかもが新鮮なんです!まるでキッチンの中に海があって、食べる直前に釣り上げてきたかのような新鮮さでした。
鮭も最高でしたよ。特に刺身で食べるのがいいですね。私は128切れ食べました。冗談でもなんでもなくて、本当に食べたんです。私の両親と北海道に問い合わせてみて下さい。鮭もやっぱり新鮮で口の中でとろけます。お風呂の浴槽を鮭で一杯にしてみたいです。そうすれば、一日中その中で泳いで、全身で鮭を感じることができるんですけどね。無理かな…。

あと、ハマチ、天ぷら、神戸ビーフのカルパッチョ、それから寿司も色々と食べました。もちろん、日本酒も飲みました。もちろん、会計するとすごい金額になってましたよ。でも、それだけの価値は十分にありました。これだけおいしくて新鮮な魚を食べたのは初めてのことでしたから。そう、人生初なんです。おそらく、今後もなかなかこんな機会はないでしょうしね。
もし私にお金があって、サンディエゴで暮らせるなら、毎週通いつめることになるでしょう。いえ、一日おきになるかも。いや、毎日かな。もう、いっそのこと、この店に住み続けたいところです。シェフを私の新しい叔父さんにして、ウェイトレスを新しい叔母さんにして、他の店員を従兄弟にしたいですね。お願い、養子にして!
● 男性 カリフォルニア州 評価:★★★★★
なぜ? どうしてオオタの寿司はこんなに高いんだ? ただ、だからといってここに通い続けるのをやめようという気はしてこない。火曜日か木曜日に行くのが一番いい。この日が一番新鮮な魚にありつけるような気がする。
ここの寿司は本当に素晴らしい。私は日本で築地の魚市場に行って世界最高の寿司を食べたことがあるのだが、オオタの寿司はそれにかなり近いと思う。

● 女性 サンディエゴ 評価:★★★
オオタは最高に新鮮で美味しい寿司を出してくれる店です。ただ、この前のバレンタインデーに行ったときのサービスはひどかったですね。恐らく、店がとっても忙しいからだとは思いますけど、ウェイトレスは心ここにあらずといった感じに見えました。
ボーイフレンドと私は何度も「寿司の中にワサビを入れないでね。」と頼みました。ボーイフレンドはワサビが好きなんですけど、私はワサビアレルギーなものですから。ウェイトレスは理解したようだったんですが、出された寿司を食べてみると、きっちりワサビが入ってました。おかげで、今、口内炎ができています…。
寿司は美味しかったんですけど、サービスは良くないです。
● 女性 サンディエゴ 評価:★★★★★
今となっては考えられないことですけど、私は寿司が嫌いでした。生モノ自体がイヤでしたね。でも、オオタで鮭を食べてから変わりました。単に美味しいというだけじゃないんです。口の中で溶けるんですよ!
それからは中毒になってしまって、事あるごとにオオタに通うようになってしまいました。私の誕生日やルームメイトの誕生日、バレンタインデー、それから何もない普通の日にも。オオタが私の手の届くところにある限り、この習慣はずっと続けていくつもりです。

● 男性 サンディエゴ 評価:★★★★★
誰かが僕に「一番好きな食べ物は何?」と聞いてくることがある。僕は寿司が好きだと答える。すると、「僕も寿司が一番好きなんだよ!」と返ってくることがある。
そこで僕が「どんな寿司が好きなの?」と聞いてみると、半分以上がスパイダーロール(ソフトシェルクラブのから揚げが入った巻き寿司)やキャタピラー巻き(外側をアボカドのスライスで巻いたもの)、あるいは彼らが行く寿司屋で出してくれるオリジナルの巻き寿司の名前が挙がる。まあ、それもいいだろう。僕にも一応理解はできる。おいしいし、見た目も悪くない。彼らにとってはヘルシーに感じるんだろうとも思う。
 スパイダーロール
ただ、オオタのような寿司屋に行けば、はるかに素晴らしい寿司を食べられるのに、と思ってしまうのも事実だ。ここでスパイダーロールのような寿司を食べてもかなり美味しいけれど、平均的な寿司バーと比べてもあまり違いは感じられないかもしれない。こんがりと揚げてしまうことで、せっかくのネタの新鮮さが隠れてしまうからだ。
なので、例えば伊勢エビの刺身を頼んでみるといい。他の店ではまず体験できない素晴らしい味だ。あまりに新鮮すぎて、出された時にはまだ伊勢エビが動いているほどだ。客の中には、伊勢エビの頭がピクピク動くのを怖がる人もいるけれど。付け加えておくと、この刺身にはオオタ特製の芸術品とも言うべき巻き寿司もついてくる。
そして、ここには刺身を好きな者が愛してやまないチラシ寿司もある。もしチラシ寿司が何であるかを知らないなら、寿司好きを名乗るのはまだ早い。まずは食べてみてもらいたい。言いたいことがあるなら、食べた後で語ってくれればいい。

もし、あなたが何かの記念日など、特別な日にオオタに行き、ここで頼める最高のものが食べたいと思うならば(本物の寿司屋であれば他の店でも同じだが)、「おまかせ」と言ってみるといい。これは基本的にシェフが選んだものを食べるという意味だ。腕に自信のあるシェフなら、これを大いなる名誉と感じる。きっとあなたに特別な寿司を握ってくれることだろう。
もし別の寿司屋に行く機会があれば、シェフに「おまかせ」を頼んでみよう。言葉の意味を分かってもらえないようなら、彼らの寿司はそれなりのレベルだということになる。
寿司を愛する者として言いたい。寿司は奥深いものなのだ。これをわかってほしい。
(翻訳終わり)
管理人より: なお、この「SUSHI OTA」は、イチローを始めとする日本人メジャーリーガーがよく通う店でもあるそうです。
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