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| 2018/01/26 16:11|スタジオジブリ関連|TB:0|CM:50|▲
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今回は、「千と千尋の神隠し」の海外レビューを翻訳して、皆様にお届けします。
宮﨑監督作品としては新しいイメージのある本作ですが、公開は2001年ですから、もう17年も経っているんですね。ただし、「千と千尋の神隠し」が樹立した308億円という興行収入記録はまだ破られていません。日本で一番多くの人に鑑賞された映画ということですね。 海外でもベルリン国際映画祭の金熊賞、アカデミー長編アニメ賞を始め、数々の映画賞を受賞した本作品ですが、海外の映画ファンからの評価も非常に高く、米アマゾンでは5つ星中4.8つ星、IMDbでは10点満点中8.6点となっています。 前回の「カリオストロの城」の海外レビュー翻訳記事と同様、この「千と千尋」も当ブログで6年前に米アマゾンレビューの翻訳記事をすでに一度アップしました。二度目になる本記事ではIMDbのレビューを翻訳しております。なお、本記事の後半には6年前のレビュー翻訳も再録しておりますので、よかったらそちらもご覧下さいね。 ※ 以下、ネタバレを含んでいますので、作品未見の方はご注意下さい。
↓では、レビュー翻訳をどうぞ。
▽続きを読む▽
● 「ただ観に行くべき」 アメリカ 評価:★★★★★★★★★★★
アメリカにおいて、日本のアニメーション人気が非常に高いのはなぜだろう?その理由の一つは、物語を作る根本的なルールが我々のアニメーションとまるで異なるものだからではないだろうか。日本のアニメーションには、我々が想像すらできなかったものが登場するのだ。例えば、体を超えるサイズの巨大な頭を持つ魔女が登場したりする。そして彼女は悪霊や精霊のための温泉を経営していたりもする。
ただ、あまりに突拍子もない為でもあるのか、宮﨑駿の「千と千尋の神隠し」に関して何かを書こうとしても、まるでほとんど思い出せない夢について書こうとしている時のような気分になってしまう。核となるいくつかの場面はハッキリ記憶している。それらは忘れがたいものだった。観た時の気持ちも生々しく覚えている。感動もした。だが、それらの場面がどんな繋がりを持っているのかを誰かに言葉で説明しようとすると、途端に迷宮に入り込んでしまう。まるで解釈を拒否されているかのようだ。 こんなことを感じさせられる作品に出会うことは、めったにない。この作品を作った宮﨑はアニメーションにおける最高の監督で、彼の創作したキャラクターには深みがある。彼は自分自身で絵を描く。そして、彼の作るストーリーは人間の根源を語っている。だが、そうであるがゆえに安易な解釈は許してもらえないのだろう。 どうか、ご自身の目でこの映画を観て頂きたい。これは壮大なビジュアルのご馳走でもある。何もできそうもなかった少女が大きなことを成し遂げる、分かりやすくて素晴らしいストーリーも含まれている。そして、出来ることなら、私の迷い込んだ迷宮から見事に抜け出して欲しい。主人公の千尋が不思議な世界から自力で脱出したみせたように。私も、もう一度挑戦してみるつもりだ。
● 「桁外れの傑作だ!」 アメリカ 男性 評価:★★★★★★★★★★
私は地下鉄に飛び乗り、州境を越え、45分かけてこの映画を観に行った。私がこの映画を観ようとした場合、最も近くで上映している映画館を選んでも、このくらいの時間はかかってしまう。ただし、このちょっとした遠出は忘れられないものになるはずだ。今後、ここへ来るたびに、私は「千と千尋の神隠し」という素晴らしい傑作のことを思い出すだろうから。
この作品は北米公開前の段階ですでに2億ドル以上の興行収入を挙げ、数々のメジャーな映画賞も獲得している。個人的に、レビューに映画の情報を全く書かないことは間違いだと思っているので、基本的なストーリーを記しておきたい。「千と千尋の神隠し」は、精霊たちの住む不思議な世界に迷い込んだ10歳の少女の物語だ。一緒にいた彼女の両親は呪いをかけられ、囚われの身になってしまった。両親の運命は、10歳の少女が自らの内なる強さに気づくかどうかにかかっている…。
アニメーションは信じられないほど素晴らしい。絵を描く技量は達人クラスだ。背景はそれだけでもアートとして通用するものであり、静かで何の言葉も発せられないシーンにも、多くの意味が込められているのを感じた。ただ、私はこの傑作をスクリーンで観たにもかかわらず、観終えた後の気持ちを言葉で表現するのは実に難しい。 私にとって、この映画で最も印象に残り、同時にこの映画を象徴するシーンだと感じたのは、主人公の少女である千尋が電車に乗るシーンだ。同行した精霊たちは見た目も中身も実にユニークではあったが、基本的には、ただ千尋がA地点からB地点に移動するだけのシーンに過ぎない。そしてストーリー上、特に重要な事が起こるというわけではない。物語が大きく前進するわけでもない。ただ、眺めるだけのシーンのはずだ。だが、私はこのシーンで泣いてしまった。悲しいことが描かれているわけではないし、キャラクターが悲劇に巻き込まれるわけでもない。あまりに美しいシーンであるために、強く心を揺さぶられてしまったからなのだろうか。分からない。
この映画には、こんなふうに感じられる場面が他にいくつもあった。ただし、分からないから魅力がないということではなく、分からないがゆえの魅力がある作品なのだ。無理に解釈しようとせず、豊かなイマジネーションで作り出されたキャラクター達、そして主人公の勇気と成長に注目してシンプルに楽しむのが正解なのかもしれない。そうした鑑賞にも十分に応えられる作品だ。
ユーモアもあり、チャーミングでもある。ただし、前作の「もののけ姫」とはまるで別物と考えたほうが良い。「千と千尋」の方がより普遍性があり、全ての年齢向けであり、事前の予想を大きく超えるほど想像力に富んでいる。「もののけ姫」の方も政治的で好奇心をそそる作品ではあるが、独創的なのは「千と千尋」の方だ。そして、たとえ7歳の子供でも共感できる要素が含まれている。 この映画は北米で公開されたばかりだ。今のところ、かなり限定的な公開にとどまっている。私は日本アニメの大ファンというわけではなく、数本の良作を知っているだけにすぎないので、この作品の日本アニメにおける位置づけも分からなければ、北米における反応が、今後、どうなっていくかも分からない。ただ、映画を観終えた後に出会った男性、彼はかなりの量のアニメ映画を観てきたそうだが、彼によると「千と千尋」は、過去最高のアニメ映画だそうだ。 もしかすると、北米でもかなりの大ヒットになる可能性はあるだろう。アニメを単に暴力的で過剰に性的なものとみなしている層にもアピールするかもしれない。アニメに対する偏見を破壊するだけでなく、映画史に残る存在にもなり得ると思う。もし、この「千と千尋」ですら受け入れられないのであれば、アニメはこの国では根付かないものということになるだろう。 私としては、この映画が熱狂的に受け入れられたとしても、不思議に思うことは全くない。私が観に行った時、周りは子供から大人まで幅広い年齢層の観客だったが、映画が終わった時は誰もが盛大な拍手を送っていた。今年観た映画の中で、これほど強い反応があったのは、他には「モンスーン・ウェディング」ぐらいだ。「千と千尋」は単に「素晴らしいアニメ映画」と括られるだけの存在ではない。素晴らしい日本映画と呼ばれるべきでもない。過去すべての映画の中で最も偉大な作品の一つなのだ。

● 「独創的な傑作」 評価:★★★★★★★★★★
私は十年に一度か二度、深く考えされられ、頭から離れないほど強い影響を受ける映画に出会う。その魅力はストーリーだけから生まれるものではない。映像だけでもないし、音楽だけでもない。稀なことではあるが、それら全てが完璧に組み合わさったものに出会うことがあるのだ。その時の思いを言葉で表現することはできない。ただ心の深い部分で感じるものなのだ。言葉に置き換えた瞬間に、それは嘘になってしまう。
この映画を他の映画と比べることにも意味は見出せそうにないので、それもするつもりはない。また、映画で表現されていたこと全ての意味が分からなくてもかまわない。もし他の人にとって良くないことが表現されていたのだとしても、私としては十分に楽しめた。私にとっては、「どう感じたか」が全てだ。もちろん、他の人はそれぞれの視点で鑑賞してもらえればよい。 この映画が成功したのは、人々がハリウッドの作品に飽き始めた兆しなのではないかと思う。この「千と千尋」のような映画がさらに増えて欲しいものだ。 最後に、作曲家であり、この作品で素晴らしい仕事をした久石譲のことに触れておきたい。彼の作った音楽は、決して支配的になりすぎることはないが、それでいて、映画の核となるものを完全に捉えていた。音楽を流さない箇所の選び方も含めて完璧だったと思う。
● 「暴力に頼らない解決」 評価:★★★★★★★★★★
「千と千尋の神隠し」は、多くの素晴らしいアニメーション映画を作り続けてきた宮﨑駿監督の最新作です。宮崎監督は日本のアニメーション史上、最も名高い監督ですが、彼が世界最高と言う人もたくさんいます。この映画は、人間が足を踏み入れることを許されない魔法の世界に迷い込んだ、千尋という少女の物語です。
最初にひと目見ただけで、彼女は甘やかされていて、自分の事も何一つできない少女であることが伝わってきます。でも、冒険が進むにつれて、彼女自身が思ってもみなかった形で成長を遂げていきます。「千と千尋の神隠し」は自己発見の旅であり、自立の物語なのです。「不思議の国のアリス」と比較されることも多いですが、アリスの方が冒険に次ぐ冒険であるのに対して、「千と千尋」の方は、もう少しバランスのとれた物語ですね。
彼女は、右も左も分からない日本の神話の世界に放り込まれてしまった「本当にいそうな少女」です。そこで彼女は、自分の問題から逃げ出さず、問題を解決する方法を自分で見つけ出します。 彼女はどんな方法で問題を解決したのでしょう?実は、これがこの映画で最高の部分です。そして、私がこの映画を「もののけ姫」より好きなのも、彼女の解決法が素晴らしいからです。彼女は力を使いません。優しさと勇気と礼儀正しさを武器にして自分の問題を解決するのです。異世界と戦って克服するのではなく、異世界に適応する術を身につけていくのです。彼女は剣や魔法の代わりに自分の知性と機転を信じます。 ここには子どもたちが学ぶべきものがあるように感じます。私に子供ができたら、ぜひこの映画を観せたいと思いました。多くの映画では暴力による問題解決が普通のこととみなされていますので、それを埋め合わせる意味でもね。 ただ、誤解してもらいたくないのですが、この映画は子供だけのものではなく、大人を感動させるものでもあります。一本の映画にここまで詰め込めるものなんだろうかと思えるほどの、イマジネーションの宝庫です。「もののけ姫」ほど劇的な物語ではないかもしれませんが、「千と千尋の神隠し」も実に豪華なアニメーションです。吹き替えもよく出来ており、千尋が不思議な世界に入りこんだ後で、違和感を覚えるようなことはありませんでした。 三箇所ほど音楽が少し場違いに感じたものがあって、少々気が散りましたが、不満はその程度です。この映画が日本で最大のヒットになったというのも頷けます。美しいビジュアルに彩られた素晴らしい物語でした。時を越えて受け継がれる作品になることでしょう。

● 「アニメーションにおける最高の到達点」 評価:★★★★★★★★★★
私が宮﨑監督の作品を観たのは「千と千尋の神隠し」が初めてだ。しかし、これを観ただけで、彼がストーリーテラーとして達人であることが分かる。良いストーリーテラーの条件は、観客を共感させられること、特に主人公の立場をまるで我が事のように感じさせられることだと思っている。
宮﨑は、それを実に見事にやってのけた。最初の15分間、観客は物語がどこへ向かっていくのかまるで分からない。主人公の千尋にとっても、それは同じだ。我々は千尋の目を通じて、彼女が迷い込んだ不思議な世界の事が徐々に見えてくるのだが、そのプロセスは実に見事だ。そして、物語全体の表現方法が実に独特でもある。 例えば、宮﨑は千尋の迷い込んだ異世界を特別なものとして扱おうとしないところが興味深い。まるで我々の住む普通の世界として描写しているのだ。異世界の住人たちも日々の仕事を、我々同様、無感動に淡々とこなしているだけだ。建物もそびえ立つようには描写されず、威厳のある音楽をつけたりもしない。この世界が実に魅力的であることに、監督の宮﨑はまるで無関心であるかのようだ。 しかし、キャラクターに関しては逆だ。宮﨑はキャラクターがまるで本物の俳優であるかのように長々と映し、繊細な演技を要求する。アニメーションの巨人であるピクサーの映画でも、ここまでのこだわりは観たことがない。映画が始まってから20分で、早くも私はこれがアニメーションによって作られたキャラクターであることを完全に忘れてしまった。そして、彼らのことが気になり始めた。まるで彼らが実在し、息をしている人物であるかのように。 そして、宮﨑は千尋のささやかな成功を大げさに扱う。彼女が川の神を助けるシーンは気分を高揚させるシーンとして、まるで剣闘士による戦いのようにエキサイティングなものとして描き、勇ましい音楽をつけた。もちろん、これは彼女の成長を観客に印象づけるためだろう。 興味深いのは表現方法だけではなく、ストーリーも同様だ。本当の意味で人間らしく生きておらず、存在意義があるとは言えなかった無気力な主人公の千尋は、その象徴として名前を奪われ、まさに「非人間的な」住人たちがいる異世界に放り込まれてしまう。異世界の住人たちとの関わりの中で人間らしさと名前を取り戻した千尋は、人間の世界へ戻る資格を得る…というのが基本的なストーリーの構造だ。文字通りの非人間的な世界で人間らしさを取り戻すというのが、面白さの核になる部分だろう。ただし、この物語はそれだけではなく、様々な見方が出来るように作られている。 例えば、千尋を通じて宮﨑は、決して恩着せがましくならずにではあるが、明らかに日本の若者に向かって語りかけている。この映画からは、日本の若者を心配する気持ちが感じられる。多くの人々が、若者は無作法で、年長者や先祖に対する敬意も薄れたと感じているようだ。同時に、若者は物質主義、消費主義の産物であるとも思われている。「千と千尋の神隠し」は、ここにも踏み込んだ。映画序盤の千尋は、自己中心的で甘やかされており、不機嫌な駄々っ子だ。しかし、精霊たちの世界で過ごした後の千尋は自立心が芽生え、自信がつき、他人に敬意を払うようになった。 千尋の変化において、触媒の働きをしたのが、黒い体に白い仮面を着けたカオナシだ。最初は客の一人に見えたカオナシだが、彼がストーリーを前に進める存在になっていく。湯屋の従業員たちの欲を捕食して肥大化していくカオナシの姿は実に興味深い。私には、千尋、カオナシ、そして坊の三人は、若者の姿を暗示するものとして、宮﨑が作ったキャラクターなのではないかと思えた。彼らは皆、世の中との繋がりを持っていない。孤独であり、正しく理解されず、あまり相手にしてもらえない存在でもある。しかし、皆で共に旅をしてからの彼らには、団結心や個性が芽生えてくるのだ。 宮﨑はエコロジーについても語っている。かつて美しい場所だった日本は、今やアジアにおけるニューヨークのような場所になってしまった。「ラスト・サムライ」が撮られた時、ニュージーランドで撮影しなければならなかったという事実が、日本の変貌について多くを語っていると思う。川の神が登場する一連の場面で、宮﨑は気取ること無く、実に率直に環境汚染の問題を語っていた。若者の問題、そして汚染の問題は、今の日本に向けて語られているのだろうと思うが、同時に、世界共通のテーマではないだろうか。このレビューを読んでいる誰もが、湖に沈んでいる自転車を目にしたことがあるだろうし、失礼な子供を目にしたこともあるはずだ。だからこそ、「千と千尋の神隠し」は普遍的で、日本人ではない我々にも共感できる物語になっているのだろうと思う。 「千と千尋」はアニメーションも見事だった。ディズニーの作品群ほど滑らかではないにしても、ディズニー作品より優れた何かを感じる。「千と千尋」の世界は未完成な部分もあるかもしれないが、実に細かいところまで作り込まれた世界だ。口当たりは良いが当たり障りのないディズニー作品の世界よりもはるかに魅力的な世界だった。
個人的には、アニメーションのバランスの取り方にも印象づけられた。動きの少ないシーンと、激しく動くシーンの緩急のつけ方は素晴らしかった。美しい絵と恐ろしい絵の対比も見事だ。千尋とハクが通り抜けた花の咲き乱れる庭、そして血まみれの口で唸り声をあげる龍、こうした対極のシーンが継ぎ目なく交互に訪れる。両極端なイメージがどちらも同じ映画に収まっているのが面白い。 キャラクターたちについても同様で、例えば、釜爺にはおっかない一面と謙虚で賢明な一面が矛盾なく同居しており、湯婆婆も意地悪な魔女としての姿だけではなく、優しい一面も垣間見せたりする。 久石譲の音楽も素晴らしいものだった。個人的には最も好きな映画音楽の一つだ。ピアノで演奏されるメインテーマはシンプルだが、強く感情に訴えてくる。素晴らしい映画音楽は、そのシーンの価値を引き出してくれるものだ。彼の音楽は完璧にそのシーンにマッチしつつも、多くのアメリカの作曲家と違い、決して出しゃばらず、圧倒しようとはしない。大半のシーンでは、音楽が流れていることすらほとんど気づかないレベルだ。夢うつつで聴く子守唄のように、彼の音楽は、あくまで柔らかく流れている。
「千と千尋の神隠し」は、明らかに現代の傑作だ。少なくとも、21世紀の映画の中でのトップ10入りは確実だと思う。この作品はリラックスして楽しめる旅のようなものだ。どうか2時間、この旅を楽しんでもらいたい。きっとあなたの心を満たしてくれるだろう。2時間後には、あなた自身の新たな旅を始める気持ちの準備が出来上がっているのを感じるはずだ。
管理人より:今回の翻訳はここまでです。これ以降は、2012年にアップした「千と千尋の神隠し」翻訳記事の再録となります。翻訳元は米アマゾンです。なお、アマゾンの評価は★5つが満点となります。
● 「価値ある旅」 男性 イリノイ州 評価:★★★★★
このアニメーション映画がなぜ非常に多くの人に畏敬の念を抱かせるのか? 答えは簡単、実に素晴らしい作品だからだ。
僕は何かちゃんとした理由があって「千と千尋の神隠し」を手に取ったわけじゃない。ただ、多くの人から愛されている映画だということは知っていたし、そうした人たちの中には僕の友達も含まれていた。そこで、どんな映画なのか自分の目で確認することにしたわけだ。観終えた今、言えることは、本当に力強く呆然とさせるような素晴らしい映画だったということだ。
(ストーリー解説部分省略)
僕がこの作品を鑑賞している時に感じた思いを言葉に表すのは本当に難しい。ただ、観る価値のある映画だということは言える。アニメーションで物語を表現すれば、これほど力強いアートになり得るんだという事を示す最高の例が、この「千と千尋の神隠し」なんだと思う。実写映画でこの作品と同じものを表現するのは無理だろう。
この作品で描かれているアートは、ただ「すごい想像力ですね」と言われるようなレベルをはるかに超えていると思う。それだけではなく、生み出された見事な創造物を、独創的かつ力強いストーリーに実にピッタリと組み込んでみせた。
僕は、この「千と千尋の神隠し」を心から愛している。鑑賞中に驚かされたものは数あれど、ガッカリさせられたものは一つもない。どうか、アニメーショだからという理由で、この作品を敬遠しないでもらいたい。
「千と千尋」は、人生という旅の中で何度も鑑賞でき、生涯を共にする価値のある映画なのだから。

● 「幼い少女にとって、そして親にとっても素晴らしい物語」 ニュージャージー 評価:★★★★★
「もののけ姫」のDVDを観た後、私はすぐに宮崎監督の作品、そしてアニメーションのスタイルのファンになったものです。この「千と千尋の神隠し」については映画館で鑑賞しました。事前に広告で見かけて、「良い映画」であるという事は聞いていたからです。でも、「千と千尋」は「良い映画」ではありませんでした。「素晴らしい映画」だったんです!
もちろんアメリカにも寓話は沢山ありますが、同じ物語が何度も何度も繰り返し上映されるのが常ですので、この映画は、そんな中に文学的な息吹を吹きこんでくれる新たな作品だと感じます。ヒーローが自らの置かれた状況を打破するために成長を求められ…、といった昔からあるパターンの物語に新たな要素を追加しようとする素晴らしい試みではないでしょうか。
千尋は、同じ年頃の女の子なら誰もが自分を重ね合わせることのできる主人公です。最初は行儀の悪い子に見えますが、本当に悪い子というわけではありません。彼女の一家は引越しをすることになり、仲良しの友達とも引き離されることになります。それさえなければ、彼女が両親に腹をたてることもありませんでした。彼女はただ、自分が快適な所に居たかっただけなのです。こうしたことも多くの女の子に実際に起こり得ることです。
その後、千尋は難しい状況に追い込まれます。クモと人間のハーフのようなボイラーの番人と対面した時は、果たして彼になんと声をかけるのが正解なのでしょう? 誰にとっても難しい問いですが、まして、千尋はまだ幼い女の子です。そして、その同じ晩には、彼女は自分が両親と同じ運命を辿らないよう、不快な魔女とも勇気を持って対峙しなければなりませんでした。
どんな女の子だって(男の子も)、この映画を見せられたら「成長しなきゃらないんだ」という事が分かるはずです。世界は時として厳しい所にもなるんだ、それでも生きていかなきゃならないし、その中で自分ができる精一杯のことをやらなきゃならないんだと。気弱で少しわがままだった千尋も、それら全てを学んで内なる強さを持つようになり、周りの人を思いやれるようになっていきます。 「千と千尋の神隠し」は観る人に力強いメッセージを届け、ずっと心に残り続ける作品なんだと思います。私には4歳の娘がいるんですが、彼女がもう少し大きくなったら「千と千尋」のDVDを一緒に観ようと思っていて、その日が来るのを心待ちにしています。さらに、その下にも娘がいますので、彼女と観るのも楽しみですね。「千と千尋」は、きっと彼女たちの一番のお気に入りになるはずです。何度も何度も繰り返し観たがることでしょう。
● 「単なる“アニメーションの傑作”を超えた作品」 イギリス ケンブリッジ 評価:★★★★★
稀に、ほんの稀にではあるが、ある一本の映画が単独で一つの文化と呼べる存在なってしまうことがある。他を寄せ付けない圧倒的な高みにそびえ立つ作品。「千と千尋の神隠し」とはそんな映画だ。
この映画は日本で興行記録を打ち立てた。西半球における評価も悪くはない。少なくとも、過去最高のアニメーション映画の一つとして、各所で言及されるような存在になったという事は言えるだろう。ただ、宮崎監督のこの大作は、単なる「素晴らしいアニメーション映画」という言葉で括られるべきものではない。実写作品を含めた上で「素晴らしい映画」と評されるべき作品なのだ。
アニメーション部分の素晴らしさに関しては、すでに繰り返し賞賛されている。確かに技術的には卓越しており、アニメーションというジャンルだからこそ許される空想的性質を見事に活用し尽くしてもいる。その点はもちろん素晴らしい。しかしながら、「千と千尋の神隠し」はさらに奥に踏み込んだ作品なのだ。
この作品は、人間性を損なう強欲や執着、強迫観念といったテーマを表現しつつ、同時に伝統的価値観の重要性も示してくれる。その心地良いまでの奥深さは、非常に良質な実写映画と何ら変わらないものと言えるだろう。この作品が表現するのは奇妙そのものといった世界だが、見る者をあっさりとその世界に馴染ませてしまうだけの説得力も備えている。キャラクターと自分を重ね合わせるのが容易なのだ。
次にストーリーを簡単に説明させてもらう。ただ、中途半端に概要を聞いただけでは、この作品の持つ良さを十分に理解することはできない事をあらかじめ承知しておいて頂きたい。それに、エキゾチックかつ実に奇妙な精霊たちの世界に対する純粋な驚きを損なう恐れもある。本来は、こんなふうに言うだけで十分なのかもしれない。「この作品はあなたを口もきけないほど驚かせる。そして、細部に注意を払って観ることで、より感銘を受ける映画なのだ。」と。
基本的に、これは千尋という10歳の少女の物語だ。彼女は両親とともに不思議な魔法と精霊の世界に迷い込んでしまう。両親は残酷にも、魔法によって豚の姿に変えられてしまった。取り残された彼女は、この世界の力関係や陰謀に巻き込まれながら、自力で生きていかなければならなくなってしまう。親切だが、時に冷淡な精霊のハク、そして強欲な魔女の湯婆婆は千尋を手助けするが、邪魔をする事もある。千尋は苦労しながら精霊の世界から脱出しなければならず、また、両親を人間の姿に戻さなければならない。
頭が混乱しただろうか? この映画を鑑賞する上で大事なことは、精霊たちの住むファンタジーの世界に浸りきって、2時間楽しんでやろうと思うことだ。そうすれば、観終えた後にはこの映画から何かを学べた事、充実した時間を過ごせた事を実感できるだろう。そして、間違いなく言えるのは、もう一度この映画を観たくなるということだ。そして、そうした気持ちになることこそが、良い映画である証なのだと思う。
本当に素晴らしい映画(例えば「荒鷲の要塞」、「スティング」、「グリーン・デスティニー」など)を観た後は数々の疑問を抱えつつ映画館を後にしてきたものだ。そして、その疑問の答えを見つけるべく、繰り返し何度も観ることになる。私にとって「千と千尋」は、また観たいという気持ちが今後も途切れることがないであろう不朽の名作だ。
純粋主義者たちは英語吹き替え版より日本語オリジナル版をありがたがると思う。だが、英語吹き替え版の親しみやすさも捨てがたいものがある。そして、アニメーション映画というものは、通常、実写映画よりセリフは少ないものだ。職業人(私はアニメーターだ)としては、インスピレーションやアイデアを得るために繰り返し鑑賞したという側面もある。ただ、ここは普通の映画好きとして言わせて頂く。
「千と千尋の神隠し」は真に優れた作品で、必ず観なければならない映画なのだ。

● 「もののけ姫より曖昧で理解しづらい」 男性 カリフォルニア州 評価:★★★★☆
個人的意見ではあるが、この映画は、必ずしも良い作品と呼べるものではないと思う。私は「もののけ姫」を観てすっかり感動してしまったので、「千と千尋」もかなり期待した上で鑑賞した。確かに心を動かされたし、考えさせられる部分もあった。「もののけ姫」と同様に、イマジネーションが解放されたように感じる作品でもあった。ただ、「もののけ姫」に比べると、物語に一貫性が欠けているように感じられたのも事実だ。
私が観たことのある宮崎作品は「もののけ姫」と「千と千尋」だけだ。だから、実は「千と千尋」の方が宮崎監督本来のスタイルで、いつも「もののけ姫」のような明快な作品を作ってきたわけではないのかもしれない。ただ、「もののけ姫」を観てしまった以上、この作品を基準にしてしまうのも、やむを得ないと思う。「もののけ姫」における物語の進め方や結末は完璧で、観終えた後の満足感も極めて高いものだった。
「千と千尋」の方はどうかと言えば、物語がスムーズに進行していくのは前半の45分だけだ。千尋の両親が豚になり、ハクや湯婆婆、カオナシに出会うところまでは問題ない。しかし、その後はストーリーが曲がりくねって進行するようになってしまう。そのせいか、キャラクターたちが困難な状況に陥っているはずなのに、そうは見えなかったり、ストーリーにおいて何が重要か分かりづらくなったりしてしまうのだ。
また、湯婆婆はもう少し意地悪なキャラクターであったほうがストーリーは分かりやすくなると思うのだが、これは翻訳のせいなのだろうか? 私にはなんとも言えない部分だが…。
他にも、映画のテーマとどのような関わりがあるのか理解しづらい要素はいくつかある。カオナシの存在は、その一例だ。このキャラクターは明らかに、映画のテーマと本質的に関わりのある何かを表現するために登場するキャラクターなのだろうということは分かる。面白いキャラクターだとも思う。ただ、このキャラクターはストーリーにどんな意味を与えているのだろうか。強いて言えば、「強欲」に関するテーマをさらに強調するためとも受け取れる。しかし、それは千尋の両親が豚になったことで表現できているので、重複になるのではないだろうか。
ただ、私はまだ一度しかこの映画を観ていない。恐らく、この映画を理解するには、まだ時間が必要ということなのだろう。現段階での感想を言わせてもらえれば、やはり「もののけ姫」ほどの力強い芯のようなものが感じられないというのが正直なところだ。

● 「優れた芸術として受け入れられるべきアニメーション」 男性 カナダ 評価:★★★★★
なんと輝かしい、そして愛情のこもった仕事なのだろう。この作品を見終えた後、私は嬉しさが体からこみ上げてきたものだ。この映画を他の幼稚なアニメーションと一括りにするのは正当な扱いではないと思う。他の作品と比較するのであれば、別の芸術分野の最高の作品と比較するべきだ。
この作品に出てくるのは欠点を抱えた主人公だ。悪人は登場しないので、外部の何者かと戦うというよりは、むしろ内なる戦いがメインになる。そして、舞台となるのは形而上学的とも言うべき精神世界だ。そんな作品でありながら、10歳の少女から90年のキャリアを持つ映画ファンまで、誰もが大いに楽しめるものになっている。
舞台はまるで夢の中のような世界で、物語は叙情的に構成されており、明確な悪人がいないにもかかわらず、緊張感とサスペンスがある。これら全ての事をアニメーション映画で達成しているのだ。「千と千尋の神隠し」は真の天才による仕事と呼ぶほかはないだろう。
この映画で表現されているのは、同情と思いやり、愛と奪還、隠れた強さと勇気の発見だ。だが、安っぽい感傷と涙を多用して興ざめさせるようなものではない。全編を通して、ユーモアは抑えたものになっていて、派手さを避けた品位が保たれており、観客の知性を最大限に尊重する作り手の姿勢がうかがえる。監督の手にキスしたくなるほどだ。
この映画を、子供向けのおとぎ話と同列に扱うのは望ましいことではない。西洋のアニメーションとは異なり、この映画に登場する世界は、精神の深いところに根ざした空想世界なのだ。そして、その深さゆえに、物語を支える骨格として実にうまく機能している。 さらに、この映画には魔法の粉を振りまきながら空を飛ぶ妖精は出てこない。煮え立った液体の入った大釜も出てこないし、意地悪な継母も、善良さの象徴である魅力的な王子様も出てこない。そんなわかりやすいものはどこにも登場しないのだ。「千と千尋」で小さなヒロインが迷い込んだ精霊の世界では、人間は侵入者であり、混乱と騒動を引き起こす存在とみなされている。そして、それがまるで呼吸と同じくらい自然な事として描かれているのだ。 この映画を特別な存在にしているものが何なのか、うまく表現するのは簡単なことではない。なぜか?その理由は非常に些細なものから非常に大きなものまで色々とある。
まず、非常に些細な理由を挙げさせてもらうと、この映画では細かいところまで、あまりに見事に描きこまれているからだ。例えば、少女が靴を履くといったような仕草ですら非常に丁寧に表現されていて、製作者たちが子供たちに敬意を払っていることに感心させられてしまう。しかし、そのおかげで、我々はいちいち映画を一時停止して見入ってしまうので、鑑賞が途切れ途切れになってしまうのだ。
次に、非常に大きな理由を挙げてみる。
基本的に「千と千尋」のストーリーは、主人公の意識の目覚めを観客と共に共有する形で展開していく。我らのヒロインはストーリーが展開していくにつれ、最初は自己中心的だったのが、寛大かつ勇気ある愛すべき魂の持ち主へと成長してくのだ。しかし、ここで注意しておかなければならないことがある。この作品は並のアニメーションではないということだ。この作品は知性を備えた観客によって鑑賞されることを前提としている。したがって、ストーリーの進行を説明してくれるような分かりやすいセリフは存在しない。ストーリーに関してだけではなく、キャラクターや、舞台となる世界や、テーマ等々に関しても同じ事が当てはまる。
例を挙げてみよう。この作品には「浄化」というテーマが繰り返し現れる。ストーリーの中で、様々なキャラクターが何かを吐き出すシーンがあるのだが、これが何らかの覚醒を促し、浄化につながっていくようだ。吐くというのは、ある意味、嫌悪感を催すシーンだ。しかし、東洋においては必ずしもそうではないのかもしれない。現に、千尋は川の精にもらった薬を使って何かを吐き出させることで、幾人かの友人を助けたではないか。しかし、説明が無いために嫌悪しか感じなかったのであれば、あのシーンの意味に気づくことはない。
つまり「千と千尋」は、特に西洋の観客にとってはかなり頭を使って観なければ正しい理解が難しい映画なのだ。西洋のアニメーションとは異なり、何も考えないで鑑賞する事は不可能だ。並外れて美しく描かれている作品ではあるが、それと並行して恐怖や不快なものも描かれている。最大限に頭を働かせることが求められるのだ。そのような努力を払うことに気が進まない人は、この作品から何も得ることはできない。そうした人には「バンビ」をお勧めしておく。
ただ、「千と千尋」は今述べたような映画でありながら、同時に子供が親しみやすいものでもある。むしろ、子供たちの方が彼らの親よりも有利な立場にあるのかもしれない。子供たちは西洋のスタイルや慣習にとらわれ過ぎていない分、偏見の無い目で鑑賞できるだろう。もちろん、子供たちにとっても、この作品の象徴的意味などが簡単に理解できるわけではないと思う。だが、製作者たちはあまりに見事に美しく表現しているので、正確に理解はできなかったとしても、感じ取ることはできるようになっている。そうして得たものは彼らにとって、後々の財産になっていくはずだ。
きっと「千と千尋」は、偏見を持たずに鑑賞する者に対してご褒美をくれる映画でもあるのだろう。全てを理解し尽くすには、アニメーションに対する偏見や予備知識を捨て去らなければならない。悲しいことだが、西洋では習慣的に「アニメーションは子供向けのものであり、高度に芸術的な表現をするメディアではない」と考え、壁を作ってきた。そうした行為に対して宮崎監督の出した返事が、溢れんばかりの情熱を込めて作り上げられた、この「千と千尋の神隠し」という作品なのだ。
これまで実写映画に対して惜しみなく与えられてきたような高い評価や称賛を、この作品も受けて然るべきだと思う。もう少し率直に言わせてもらえば、ハリウッドが延々と大量生産し続けてきたゴミのような作品より上位にあるものだと思うし、次元の違う世界に存在している作品だとさえ思っている。
「千と千尋の神隠し」は本当に素晴らしい。この作品はアカデミー長編アニメ賞を受賞したが、実写を含めた全ての映画に対して与えられる作品賞こそ、真にふさわしい賞なのだ。
(翻訳終わり)
管理人より:翻訳リクエストをお送り下さった皆様、どうもありがとうございます。他にもいくつかのリクエストを頂いていますので、すぐにお応えできるかどうか分かりませんが、参考にさせて頂きますね。なお、次回の更新は 再来週の金曜日(2月9日)です。よかったら、また見に来て下さいね。
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| 2018/01/19 15:55|スタジオジブリ関連|TB:0|CM:112|▲
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今回は、本日(1月19日)金曜ロードSHOWで放送される宮﨑監督作品「ルパン三世 カリオストロの城」の海外レビュー翻訳して、皆様にお届けします。
1979年公開の映画ですから、今年で、もう公開から39年になるんですね。古い作品ですので、最近の宮﨑作品に比べれば海外レビューの投稿数も少なめですが、評価はやはり高いです。米アマゾンでは5つ星中4.5つ星、IMDbでは10点満点中7.8点となっています。 実は6年前にも、カリオストロの城の海外レビュー翻訳記事はアップしています。その際は米アマゾンのレビューを翻訳しましたので、今回はIMDbのレビューを翻訳しました。なお、本記事の後半には6年前のレビュー翻訳も再録しておりますので、よかったらそちらもどうぞ。 ※ 以下、ネタバレを含んでいますので、作品未見の方はご注意下さい。
↓では、レビュー翻訳をどうぞ。
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● 「エネルギッシュでスウィートでスタイリッシュ」 評価:★★★★★★★★★★☆
これが宮﨑監督最初の長編作品「ルパン三世 カリオストロの城」だ。
当時、まだ若いアニメーターだった彼は、すでにアニメ業界では名を知られた存在だった。この段階では、まだ世界的な名声を獲得するには至っていない。あくまでアニメ業界での有名人だ。そして、この作品も彼の地位をそれほど高めたわけではなかった。宮﨑監督自身も製作に参加していたルパン三世TVシリーズのファンからは温かく受け入れられ、当時ディズニーで働いていたジョン・ラセターに強い影響を与えはしたものの、興行成績は振るわなかったのだ。
現在ですら、カリオストロはそれほど有名な作品というわけではない。この作品を知る人は、ほとんどが元々ルパン三世シリーズのファンだった人たちか、あるいは最近の作品を観て宮﨑監督のファンになり、彼の全作品に興味を持った人たちだ。私も明らかに後者のカテゴリーに属している。 絶対的に優れたこの作品の知名度が、いまだに高くないのは残念だ。確かに、私にとっても一番好きな宮﨑作品ではない。それでも、楽しく、スケールが大きく、素晴らしい音楽に息を飲むアニメーション、おなじみのキャラクターたちが繰り広げる胸躍るような冒険が観られる作品であることは間違いない。特に格闘シーンは、過去全てのアニメーションの中でも最高クラスに属するものだ。 基本的なストーリーは「捕らえられたお姫様を助ける」というありふれたものでありながら、陳腐な印象を受けることが全くない。その理由の一つは、キャラクターたちや物語の舞台が、まるで実在しているかのように説得力をもって描かれているからだろう。そして、ストーリーテリングとアクションとのバランスのとり方も絶妙だ。バカバカしく見えることもなく、流れるように展開してく。 このカリオストロと似た宮﨑映画は他にない。この映画には登場するが、他の宮﨑映画に登場しない要素を見つけようとすれば、いくらでも見つけられそうだ。同時に、この映画には登場しないが、他の全ての宮﨑映画に登場する要素もたくさん挙げられるだろう。 だが、逆に、これこそまさに宮﨑作品だと感じる要素が多数含まれているのも間違いない。宮﨑監督には、キャラクター同士の関係から物語の展開の仕方に至るまで、彼独自の確固としたスタイルがある。その核になるものは、初監督作品であるこのカリオストロでも、すでに確立されている。だから、もし誰かが、監督名を隠した状態でこの映画を私に見せたとする。映画を観終えた後で「実は、これは宮﨑作品なんだ。」と告げられたら、私は間違いなく「ああ、そうだと思ったよ。」と答えるだろう。 この作品で特に宮﨑監督らしいと感じたのは、ルパンとクラリスの、実にピュアで素晴らしい関係だ。彼らがピュアな関係であったからこそ、クラリスが伯爵に奪われた時、彼女の痛みもルパンの痛みも強く感じることができるのだ。宮﨑作品の中でも最高の関係だと言ってもいいと思う。宮﨑監督が、今はもう、こうしたタイプのキャラクターもキャラクター同士の関係も描かなくなった理由は想像がつく。ただ、キャラクター同士の美しい関係を作り上げる彼の能力は実に優れている。 「今は発揮しなくなったが、実は宮﨑監督の持つ優れた能力」ということで言えば、彼は悪役を作るのも抜群に上手い。観客が「誰かこいつをやっつけてくれ!」と本気で願う「本物の悪役」を作るのは、かなり難しいものだ。だが、この作品で宮﨑監督は、それを実に上手くやってくれた。伯爵は卑劣かつ執拗な本物の悪役だった。そして、時計塔でのルパンとの最後の決戦は最高に見応えのあるものだった。 この「カリオストロの城」は、あなたを別世界や別次元へ連れて行ってくれるようなタイプの作品ではないかもしれない。だが、観る者全てを魅了し、大いに楽しませてくれる作品であるということは、私が保証しよう。
● 「ひと目見て恋に落ちた作品」 アメリカ 男性 評価:★★★★★★★★★★
この映画を初めて観たのは、もうはるか昔だ。1983年頃だっただろうか。その当時、もうすでに古い映画として扱われていた。だが、今でも私の頭から離れない映画だ。あれから何度も繰り返し観たが、そのたびに新しいものを発見できる。まるで、宮﨑監督が各シーンに新しい要素をどんどん描き足してくれているかのようだ。
特に印象深いのは、主人公が森の中を車で疾走するシーンだ。車にはフロントガラスが無いため、木の枝や葉っぱなどが車内に入ってしまうのだが、鳥までもが入り込んでしまい、しばし車内を飛び回る。ほんの短いシーンだが、これはアニメーションにおける傑作だと思う。他の映画で、ここまで細部にこだわっているものは観たことがない。そしてストーリーは、もし実写で撮影したなら、1億ドルの製作費と10年の撮影期間を要するほどのスケールだ。 どうか、この素晴らしい映画を、自分へのご褒美として鑑賞してもらいたい。

● 「誰もが楽しめる数少ない日本アニメーションの一つ」 アメリカ 評価:★★★★★★★★★★
ルパン三世は、アメリカでも有名なアニメーションシリーズの一つである…、とは言えないのが残念だ。カトゥーンネットワークで僅かな期間、20話程度が放映されたに過ぎない。しかしながら、この「カリオストロ」で描かれているルパン三世こそが、皆に見てもらいたい本物のルパンだ。ルパン三世がなぜ人気を博しているのか、なぜシリーズが長く続いたのか、この「カリオストロ」を観てもらえれば、全て理解できるはずだ。
ストーリーは率直に言って、どんな結末を迎えるか予測可能なものだ。主人公が最後に勝つ。ただし、そこがこの映画の楽しみではない。古い格言を思い出してもらいたい。「どんな目的地にたどり着けたかではなく、途中の旅で何を得たか、重要なのはそこだ。」 この映画はルパンと相棒の次元が大金を盗むシーンから始まる。追手をかわして喜んだのも束の間、彼らは盗んだ現金が偽札であることに気づいてしまう。そこで彼らは、その大量の偽札を車からばらまいてしまうのだ。まるで全てを無かったことにするかのように。その後、彼らは黒ずくめの男たちに追われる少女にでくわし…、いや、このままだと、ストーリーの全てを語ってしまいそうだ。 この段階までは単なるコメディに見えるかもしれない。だが、この作品の見所は、何と言ってもキャラクターだ。それぞれの個性が物語を作り出し、他では味わえない雰囲気を生み出してくれる。少女を救うため、思いつく限り最高にクレイジーな活躍をするルパン、自分自身のために手っ取り早く大金を稼ごうとする不二子、可憐な少女に赤面する侍の五ェ門。 そして、この映画には視覚的な面白さにもあふれている。キャラクターたちをしかるべきタイミングでしかるべき場所に配置することで面白さを生み出しているのだが、そこにわざとらしさは感じられず、まったく自然に起こったことのように見せているのが上手い。物語も実にスムーズに展開していく。無駄なシーンはなく、ノンストップのアクションと笑いに満ちている。 もし欠点を挙げなければならないとすれば、こう言うのは心苦しいが、アニメーションということになってしまうだろう。確かに、この作品は作られてから40年近くになる年代物だ。だが保証しよう。観始めれば、そんな事実は綺麗さっぱり頭から消え去ってしまうはずだ。それどころか、ルパンの人間離れしたアクションを抜きにすれば、これがアニメーションであるという事実すら忘れてしまうだろう。 そして映画を観終えた後、これを楽しめなかったと言うのは非常に困難だということにも気づくはずだ。もちろん、文字通り全ての人が楽しめるとまでは言わない。ただ、あなたにユーモアのセンスがあるなら、楽しさを必要としているなら、是非ともこの映画を観てもらいたい。あなたが日本のアニメファンではなかったとしても、この映画には観る価値がある。
もし「火垂るの墓」がアニメのキングなら、「カリオストロの城」はアニメのジョーカーだ。
● 「ルパンの最高傑作!」 評価:★★★★★★★★★★
ストーリーは泥棒の話というよりも、むしろおとぎ話のようです。ルパン最高の冒険と言える映画で、あなたの目は 0_0 こんな風になってしまうことでしょう。絵は宮﨑監督が自分で描いたのでしょうか。それともヨーロッパのアーティストの手を借りたのでしょうか。日本人が描いたにしては、ヨーロッパの描写が、あまりに正確過ぎる気がします。それとも、彼はヨーロッパで長年暮らしていたことがあるのでしょうか?

● 「偉大なポップコーン映画の一つ」 評価:★★★★★★★★★★
この「ルパン三世カリオストロの城」は、宮﨑駿が監督した中では「弱い」作品と言われがちだが、私は同意しかねる。確かに深刻な環境問題を取り扱ったものではないかもしれないし、人間性を深く掘り下げる作品でもないだろう。だが、彼が監督した中で最も楽しい作品なのだ。
古き良き冒険映画に必要な要素は全て揃っている。エキサイティングなカーチェイスあり、コメディあり、大胆な救出劇もあり、そしてロマンス、憎らしい悪役、素晴らしいクライマックスも含めて、見たいものは全てこの映画で見られる。この映画に最も雰囲気が近い宮﨑作品を挙げるとするなら、ラピュタか紅の豚になるだろう。 先ほども記したように、これは宮﨑監督作品の中では、最も楽しい映画だ。彼の優れた手腕は、本作では難しい環境問題を表現することではなく、主にアクションシーンで発揮されているのだが、実に傑出している。あまりに素晴らしいので、ディズニーやティーンタイタンズのような作品でも、オマージュが作られたほどだ。 最初のカーチェイスは、それだけでも支払った料金の元が取れる。過去、アニメーション作品もそれ以外も含めたすべての映画の中でも最高のカーチェイスとまで言ってしまってもいいだろう。ドタバタ喜劇の要素もふんだんに盛り込まれており、その品質はバスター・キートンをも満足させるほどの出来だ。 確かに、アニメーションそのものの品質は、後の宮﨑作品と肩を並べるほどでないことは認めざるをえないし、年代物であることも確かだ。だが、一部で言われているほど悪くはない。大急ぎで作られたように見えるシーンも一部はあるが、決して酷い出来ではない。背景は実に美しいし、古いヨーロッパの雰囲気をうまく表現できている。 そして、私が愛してやまないのが大野雄二の作った音楽だ。特に、いくつかのシーンで演奏されている「炎のたからもの」がいい。オープニング・クレジットと共に流れるボーカル付きのバージョンは、とても心に沁みる。映画音楽の中で、私が最も美しいと感じる曲の一つだ。 ルパン三世ファンがこの作品を批判する場合、よく語られるのは、登場人物たちは本来、もっとシリアスで刺々しいキャラクターであり、「カリオストロ」にはそれが忠実に反映されていないということだ。ファンの一人として、私もそれはよく分かる。私としては、次元や五ェ門(個人的にはルパン三世シリーズの中で最もお気に入りのキャラクターだ)のようにクールなキャラクターがほとんど活躍しないという点も気になった。 だが、同時に、こんな風にも思う。カリオストロに出てくるルパンは、もはや、彼の泥棒としてのキャリアの終盤を迎えている頃のルパンなのだ。オリジナルの漫画や初期のTVシリーズに登場していた頃のルパンのように、女の尻を追いかけ回したり、自己中心的であったりすることはなく、年令を重ねてより成熟した姿を見せているルパンなのだ。また、自分の選んだ人生に疲れているのではないかという様子も見せる。 そもそも、シリーズが進むにつれて、どんどん変わっていくのがルパン三世というキャラクターだ。TVシリーズの第二期では、すでにオリジナル漫画に登場するルパンとは、まるで別人になっていた。 また、クラリス姫が、ナウシカやサンといった後の宮﨑作品のヒロインほど行動的ではないという点も、よく批判の対象になっているようだが、よく見てもらいたい。彼女は最初の印象ほど弱々しいキャラクターではない。彼女は純情な少女であり、捕らわれの姫君ではある。それはそのとおりだが、彼女には内なる強さもある。映画の序盤、彼女は自分の力で伯爵の手下たちから逃げ出し、中盤では身を挺して、重傷のルパンを伯爵の銃撃から守ろうとした。また、クライマックスの時計塔のシーンでも、またも伯爵からルパンを守るため、自らの身を投げだしたではないか。 カリオストロという映画そのものも、トータルで考えれば「弱い」とは到底言えない。ノリが良く、ポップコーンを食べながら楽しく鑑賞できる作品であり、偉大な宮﨑監督の素晴らしいデビュー作なのだ。
管理人より:今回の翻訳はここまでです。これ以降は、2012年にアップした「ルパン三世 カリオストロの城」翻訳記事の再録となります。
● 「史上最高と言える映画の一つ」 評価:★★★★★
宮﨑駿監督はアニメーション界の黒澤明、もしくは日本のディズニーと称えられてきました。ただ、どちらの表現も、彼の天才性を表現する言葉としては不十分なものに思えてしまうほどの人物です。
多くのファンの間で、彼の最高の作品はどれか? という議論が交わされてきました。ラピュタが最高だという人たちもいれば、風の谷のナウシカが最高だという人もいます。このカリオストロの城が最高だという人も多いようです。どれが最高かを決めるのは難しいのですが、私も最終的にカリオストロが最高だという結論を出すでしょうね。ただ、最高のアニメーション映画という事ではなく、実写作品を含めた上での最高の映画という意味です。
「ルパン三世」は日本の人気シリーズです。アメリカにおけるジェームズ・ボンドシリーズの人気を想像する人もいるかもしれませんが、それはかなり控えめに見積もり過ぎと言えるでしょう。ルパンは私が知るかぎりでも、漫画、OAV、映画、ゲーム、TVなどのメディアで展開されています。
ただ、ルパンがこれだけ多くのメディアにまたがる巨大な現象となっているのにもかかわらず、最高のルパン作品はどれだろう?という話題になると、ほとんど皆が「それはカリオストロの城だ」という結論に達するんです。さらに素晴らしいのは、カリオストロを楽しむ上で、他のルパン作品を知らなくても問題ないという事ですね。
もう20年以上前の古いアニメーションですが、他の宮﨑作品同様、今日のアニメーション作品としても十分以上に通用します。彼の作品は常にそうなのですが、背景、そしてメカの描写は特に驚くべきものです。
ただ、DVD化された画像の品質はあまり良好とは言えません。傷やノイズのようなものが時おり見受けられます。また、1、2ヶ所、不鮮明なシーンもありました。とはいえ、良好な部分においての色使いや細かな描写については、やはり目を見張るものあります。
キャラクター造形も見事です。主人公のルパンはジム・キャリーとジェームズ・ボンドを合体させたような印象でしょうか。彼の仲間たち(ルパンの右腕となる射撃の名手、シリアスな侍、そして時おりルパンの恋愛の対象になる不二子)も最高ですよ。
また、悪役は本物の悪役ですね。彼がいるからこそ、花嫁の脱出劇、そして映画終盤における決着の舞台が最高に盛り上がってくれるのでしょう。ただ、この作品の本当のスターは、やはりルパンと、彼が救いだそうとした若い花嫁ですね。この二人には非の打ち所がありません。
この映画はアクションが売りものである事は確かですが、忘れてほしくないのが音楽です。オープニングクレジットからエンディングに至るまで、音楽でガッカリさせられることはありません。日本語音声における声優の演技も、全ての宮﨑映画においてそうであったようにパーフェクトなものです。
特にこの映画を素晴らしいものにしているのは、見事なバランスの取り方だと私は思っています。宮﨑監督はこの点を極めてますね。この作品には冒険があり、アクションがあり、コメディがあります。でも、それらを貫いているのは、観ているこちらにも明確に伝わる理想主義であり、人が持つ美しい真情なのです。こうしたものが描かれているからこそ、宮﨑監督の映画はどれも第一級作品になっているのでしょう。
誰もが観るべき映画だと思います。アニメーションのファンなら購入すべき作品です。

● 「80歳の母が愛した唯一の日本アニメ」 女性 フロリダ 評価:★★★★★
80歳の母がテレビで何かを観たがっている時、何を観せてあげればいいと思います?昔の番組の再放送でしょうか? それとも昔から続くシリーズ物でしょうか?
今回、私は「ルパン三世 カリオストロの城」のDVDを観せてみたんです。もちろん、母は以前にこのアニメを観たことはありませんし、日本のアニメに関心があるというわけでもありません。ただ、彼女はジェームズ・ボンドのシリーズとミステリーが大好きなんです。なので、私はそこに賭けてみることにしました。
結局、母はこの作品をすごく気に入ってくれたんです! ストーリーもキャラクターも、そしてアニメーションもね! この作品について話してくれた時、彼女は一度もカリオストロの事を「カトゥーン」とは表現しませんでした。
今やルパン三世は、母が大好きなヒーローの一人になりました(ジョニー・デップ演じるキャプテン・ジャック・スパロウの次に好きだそうです)。母は今度のパーティーの時に、この作品をみんなで観る計画を立てているようですよ。
ありがとう、宮﨑監督。あなたは母も私のようなアニメファンにしてくれました!
● 「いつも通りの偉大さ」 評価:★★★★★ 宮﨑駿監督は素晴らしい作品の作り方というものを明確に分かっている人だ。彼はこれまでに、ラピュタ、もののけ姫、トトロといった傑作群を生み出してきた。カリオストロの城も、期待しつつ観てもらっていい作品だよ。この映画は、図々しくも観る人の心を引きつける主人公が登場する冒険アクションの傑作だ。たくさんの面白いシーンに溢れている。
ただ、この映画に登場するキャラクターはモンキー・パンチという偉大な漫画家によって生み出されたものがベースになっているということは忘れないでほしいね。
信じてもらいたいんだけど、カリオストロの城はジェームズ・ボンドシリーズ全てを合わせたより素晴らしく、楽しい作品なんだよ。宮﨑監督こそがキングだ!

● 「個人的なトップ10リストに入る作品」 テキサス州 評価:★★★★★
これは素晴らしいアクションとユーモアだけの作品ではない。高い塔に閉じ込められたプリンセスが具現化してくれた無垢な魂と痛切さに強い印象を受ける。この作品で描写された情景、そしてフィナーレの場面はあなたの心に残り続けるだろう。独創的かつ鮮烈な作品だ。
● 「素晴らしいストーリーテリングの力」 ハワイ 評価:★★★★★
正直に言って、僕はほとんど映画を観に行かない。ピクサー製作の映画やよっぽど激賞された映画の場合は別だけど。最近の映画製作者は観客を、喜んで金を払うバカの集団と見なしているように思えるからだ。
しかし、このカリオストロの城もそうだが、宮﨑監督の映画には金を支払って鑑賞するだけの価値がある。それは、彼が観客に敬意を払っているからだ。カリオストロは丁寧に作りこまれたキャラクター、完璧なストーリー展開を備えた素晴らしい作品だ。
この作品に漫画っぽい非現実的な部分があるのを知って、あまり内容に期待できないと思う人もいるだろう。ただ、それは間違いだ。もちろん、一人の泥棒が別の意味での泥棒を出し抜き、少女を盗み出すという非常に分かりやすい映画ではある。しかし、ありふれたテーマの映画ではあるけれど、決してありふれた出来の映画じゃない。そういう稀な作品だ。

● 「初監督作品でありながら、際立った映画」 評価:★★★★★
僕は宮﨑ファンだ。何度も彼の作品を鑑賞し、そして愛してきた。ただ、実はこの「カリオストロの城」だけは長い間観ないままだった。どうしてなのかは自分でもハッキリ分からない。これは1979年に作られた古い映画なので、恐らくアニメーションの品質にガッカリすることが怖かったからなのだろうと思う。
ただ、実際に観ると、そんな心配をする必要はなかったようだ。確かにアニメーションに関しては当時の技術的な制約を受けている部分があるかもしれない。ただ、全体的な質という意味では、やはり当時から宮﨑監督の映画はまばゆい輝きを放っていたのだ。
ストーリーはルパン三世という憎めない泥棒の人生における1ページを描いたものだ。ルパンはジェームズ・ボンドのような謎と秘密の道具を携え、プリンセス・ブライド・ストーリーに出てくる黒覆面の騎士のような腕前と魅力、そして鉄のような肉体を兼ね備えている。この作品でルパンが向かうのはヨーロッパの小国だ。ここで偽札作りの秘密をつかもうとするルパンは、逃げ出した花嫁、完全装備の殺し屋たち、悪の伯爵、宿敵である銭形警部に出会う事になる。
※ ストーリー解説部分省略
この映画で、宮﨑はかなりありふれた設定を多用しているのだけど、これをうまく使って、全体としてはむしろ新鮮な印象を与える物語を作り出した。
この作品は確かに宮﨑の初監督映画かもしれない。でも、彼のファンであれば、この段階で早くも宮﨑が作品作りにおいて熟達していたのだということが理解できるだろう。もちろん、絵に古さを感じることもあるが、驚くほどうまく1970年代を描写していると思う。
アニメーションに関しては、現代の傑作と言える「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」に比べると、奥深さや広がりに欠ける。でも、単なる「楽しい冒険」の水準を超えたものを描く上で、必要なレベルには十分届いている。宮﨑が抱いている空飛ぶ乗り物やメカへの愛情が垣間見えるシーンもあって、宮﨑の最近の映画のファンなら、彼が後に生み出すシーンやキャラクターの原型を、この映画の中に見出すこともできるだろう。
ただ、「千と千尋の神隠し」や「天空の城ラピュタ」、「魔女の宅急便」に愛着を持つファンにとっては、それほど夢中になれない映画かもしれない。このカリオストロに出てくるキャラクターは、みな大人ばかりだからだ。また、この映画には銃を撃ち合うシーンも大量にあるし、大人向けの表現も含んでいるため、小さな子供向けの作品とは言えないだろう。ただ、暴力シーンはあっても、流血や性的なシーンはないので、もっと年長の子供やティーンエイジャーなら問題ない。
あと、この映画が第一級の娯楽作品であるということも言っておきたい。大いに楽しめて、大いに笑えるノンストップアクションだ。ティーンエイジャーに対して、アニメーションとは単に子供の可愛らしさを表現するためだけのものではない、という事を示すにはうってつけの作品だろう。
まだこの作品を観ていないすべてのアニメファンに強くお勧めしたい。そして、これからアニメの世界に目を向けようとしている人たちにとっても理想的な作品だと思う。この映画を楽しんで、さらに素晴らしいアニメを観たくなった人には、宮﨑の他の作品、それからカウボーイビバップもお勧めしておこう。どうか、楽しみながら鑑賞してほしい。
● 「パーフェクト!!!」 男性 カリフォルニア 評価:★★★★★
わたしはこのアニメーション作品にすっかり感動させられてしまった。
どうやら、これまで、こうした作品に間違った判断を下していたようだ。退屈で面白みのないものと決めつけていたのだ。しかし、1970年代のテレビ番組が元になっているこの映画は、私の目を釘付けにし、興奮させてくれた。こうした作品にまるで興味のなかった私だが、今ではこの映画を愛さずにはおれなくなっている。
最初から最後までスリリングなドライブのようで、実に楽しく心に残る作品だった。今までで一番好きな映画と言ってもいい。ルパン三世やプリンセスも好きだが、私は特に国際警察の警部が気に入った。面白い男だ。彼との関係が加わったからこそ、カリオストロはあそこまで楽しめる作品になったはずだ。
とにかく、よく作りこまれていてスケールの大きな楽しい映画だ。たくさんのシーンで驚かされることになると思う。私がこれまで観た映画を振り返ってみても一番素晴らしく、一番面白い作品といっていいだろう。 A+を付けさせてもらう。

● 「どのディズニー映画よりも素晴らしい」 ニューヨーク 評価:★★★★★
私の2人の子供(7歳と8歳)は、この映画が大好きなんです。2人とも飽きずに観続けているんですが、その理由は私にも分かります。この映画にはディズニー作品にないものが全てあるからでしょう。想像力に富んでいて、風変わりで、気取らず、展開が予測できず、そして少し不遜なところのある映画です。
そして、スペースオペラや賞金稼ぎ、サイボーグ、エイリアン、巨大メカや大きな目のかわい子ぶった少女といった、他の日本アニメに出てくる典型的な要素が出てこないのにもホッとさせられます。ところで、私(39歳)も、この映画を見飽きることがないんですよね。
● 「ジャパニーズスタイルのジェームズ・ボンドだ」 評価:★★★★☆
DVD版ジャケットを見ると、この映画の購入をためらう気になるかもしれない。だが、これはジェームズ・ボンドの映画を思わせる素晴らしいアクション映画だ。胸踊るカーチェイスのシーンがある。危険な状況を自ら切り抜けてみせる優れたヒーローがいる。そして、最高の悪役もいる。
でも、ボンド映画とは大きな違いもある。皮肉なことだが、実写のボンド映画の方がずっと非現実的なのだ。毎度毎度、信じられないほどの便利な道具に助けられるし、悪役は実在が疑わしく思えるほど非常識な連中だ。そして、出会って30秒後にはボンドとベッドに入りたがるセクシーな女性に囲まれてもいる。
ファンタジー映画が好きな十代の少年たちにとっては「ボンド最高!」となるのだろう。でも、楽しく陽気な冒険映画を観たいなら、この「カリオストロの城」の方が、さらに良い選択肢なのだと言わせてもらいたい。
すでに他のレビュアーも書いているように、これは宮﨑という日本の監督が最初に作った映画だ。大半のアメリカ人には聞き覚えのない名前だろう。しかし、彼は日本において、スピルバーグとルーカスを合わせて一人の人物にしたような映画監督とみなされている。
ディズニーと比較されることも多いのだが、これはあまり良い比較ではないと思う。ディズニーも同じジャンルで功績がある事は確かだが、ディズニーの映画はかなり子供向けのものだ。また、良い意味でも悪い意味でも、彼はあくまで、ありふれたアニメーションの作り方を確立した人物なのだ。そして、これがアメリカのアニメーションの基準となっていった。また、徐々にレベルの低いマンネリの代名詞として捉えられるようにもなってしまった。 しかし、宮﨑について語られる時に、ディズニーを評する時と同じ言葉が使われることは決してあり得ないのだ。宮﨑が天才の名声を獲得した「千と千尋の神隠し」は、今なお十分鑑賞に値する。私が宮﨑について誰かと語り合う時は、むしろ「宮﨑を神聖視し過ぎるのは間違いだ。」と諫める側に回るほうが多いくらいだ。そういった存在なのだ。とにかく彼の作品をレンタルもしくは購入してほしい。たったそれだけで、完成度の高い映画を鑑賞できることが保証されるのだ。練り込まれた脚本に、目のごちそうと言えるビジュアル、ほぼ全編にわたって貫かれている見事なオリジナリティ。これほどの評価に見合う映画監督が、一体何人いるだろうか?
この映画、カリオストロの主人公であるルパンは長年続いた人気シリーズのキャラクターだ。とは言え、ルパンシリーズを観たことが無くても、単独で十分に楽しめる映画である事は私が保証しよう。実際、私もルパンの他の話は観たことがなかったのだから。
最後に、ネット上の色々なサイトで根強く語られている噂に関して言わせてもらいたい。その噂とは、スティーブン・スピルバーグがカリオストロの城を観て「過去最高のアドベンチャー・ムービーの一つだ」と発言した、というものだ。恐らく彼はそんな事を言ってないだろうと思っている。また、この素晴らしい映画にそんな架空の支持など必要ない。とにかく一度観て欲しい。そうすればその理由が納得してもらえるはずだ。
(翻訳終わり)
 ¥ 833(2018-01-19現在の価格) おすすめ度の平均: 
スーパーチャージャーまで再現!
写真の色味が心配な方、ご安心ください
車載してます。
眺めているだけでニンマリできる
遊べるギミックの類は無し
管理人より:次回の更新は 来週の金曜日(1月26日)です。よかったら、また見に来て下さいね。
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| 2018/01/12 16:13|日本製品|TB:0|CM:40|▲
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日本メーカーが作る文房具の優秀さが海外でも有名であることは、すでに皆さんも御存知のとおりです。このサイトでも、過去にパイロットの「消せるボールペン」の海外評価をご紹介しましたが、今回は、三菱鉛筆製「クルトガ」の海外レビューを翻訳してみました。
今さら「クルトガとは何か?」を書く必要もないかもしれませんが、鉛筆やシャープペンシルを使う機会がほとんど無い方もいらっしゃるかもしれないので、簡単にご説明しますね。このクルトガは、芯が回転する機構を搭載しています。これにより、芯の片側だけが減っていく、いわゆる「偏減り」が無くなります。そのおかげで、線が太くなったり薄くなったり、あるいは折れやすくなったりといった従来のシャープペンシルの欠点を解消しているというわけです。三菱鉛筆が開発し、2008年から販売されています。 米アマゾンでの人気もかなり高く、今回翻訳した「クルトガ ローレット」に投稿されたレビュー数は1259件(2018年1月12日現在)、評価の平均は5つ星中4.5つ星と、評価の高さもかなりのものです。レビューの集計は下図をご覧下さい。

↓では、レビュー翻訳をどうぞ。 翻訳元: Amazon
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● 「これまでで最高のシャーペン」 男性 評価:★★★★★
まずは、僕がちょっとした鉛筆マニアだということを最初に言っておこうかな。だから、これまでかなりの種類の鉛筆を使ってきたんだ。クルトガだって、安いものは1年前から持っていたよ。今回は、その古いクルトガの代わりにこのシャーペンを購入したというわけだ。
ただ、基本的には自分のコレクションに加えるために買っただけなので、最初はほとんど使わなかった。でも、実際に使ってみると、仕上がりが最高だったんだよね。だから、今となってはもう線が太い他のシャーペンを使おうという気にはならない。特に物理学や微積分の計算をする時には細かい文字や数字を書くからね。 芯を回転させる機能のおかげで、しっかりと細い線が書けるのはありがたいよ。芯を節約する効果もあった。ただ、クルトガの中でも、特に素晴らしいのは、このローレットモデルなんだということは覚えておいてもらいたい。 このクルトガに関しては全てが気に入っているけど、この重量感は絶妙だね。他のほとんどのシャーペンに欠けている要素だ。言うまでもないことだけど、重いからといって不快になるわけじゃないんだ。全体の重さ、そして、グリップを握った時の重さのバランスが素晴らしい。文字通り、何時間でも書き続けていられるくらい快適だ。それに加えて、デザインも最高に良いしね。全体の質感も良いし、グリップを握った時の感触も素晴らしい。全てがクールで洗練されていて、独創的で、もはやオーラさえ感じるよ。 僅かな不満としては、芯が回転していることを示す窓があるんだけど、これが他のクルトガと比べても少々小さすぎて確認しづらいことかな。ただ、デザインとしては、むしろこちらの方が格好いいと思うし、まあ、それほど重要なポイントでもないんだけどね。 このシャーペンは完璧だ。感触も見た目もパフォーマンスも全てがグレートだ。これまでのクルトガも1年以上使い続けてきたけど、今回のクルトガは、品質を考えれば数年間は使い続けられるんじゃないかと期待しているよ。とにかく、非の打ち所がない。

● 「いくつかの欠点がある美しい鉛筆」 女性 評価:★★★★★
最初に、これが高価なシャープペンシルだということは言っておかなきゃなりません。ええ、確かに値段は高いです。でも、一度使ってみれば、その理由はすぐ理解できるでしょう。行く先々で私がこれを使うと、みんながこちらを見て、「わあ、素敵なペンを使ってるわね。」と言ってくれるんです。
本当にセクシーなシャープペンシルですよ。これまで使ったシャープペンシルの中でも最高にカッコいいですね。でも、値段が高い理由は見た目のせいだけじゃありません。素晴らしい機能が搭載されているためでもあるんです。 これを使って文字を書くと、内部が回転します。だから何なの?と言われそうですが、これが凄く便利なんです。普通、シャープペンシルで文字を書いていると、芯の片側だけがすり減ってしまって、文字が太くなっていきますよね。だから、それを防ぐためにシャープペンシル自体を自分で回転させなきゃなりません。ところが、このシャープペンシルは、自動で芯が回転してくれるので、自分で回す必要が無いんです。 私が一番気に入っているのは、芯が回ったことを確認できる小さな窓がグリップについていることですね。とってもクールですよ。逆に困った点としては、消しゴムです。ちょっと小さすぎます。使い始めて3日目で、ほとんど使い切ってしまいました。ですので、消しゴムは別に用意しておいた方が良さそうです。ああ、それと本体の方にも欠点があります。ポケットなどに挟んでおく時に使うクリップの部分ですね。この部分だけは金属じゃないようなので、傷がつきそうです。その他の部分は金属製で上質な感じがするんですけどね。
それから、このシャープペンシルを買おうと思っている人は、専用の芯も買ったほうがいいですよ。かなり折れにくくてタフな芯ですからね。実際に書いてもらうと、違いはすぐに分かるはずです。それに、かなり長持ちしてくれますよ。
いくつか欠点も書きましたけれど、全体としては素晴らしいシャープペンシルです。見た目も最高で、書き心地の滑らかさは、まるでバターのようです。私は今高校2年生ですけれど、卒業までずっと使えそうですね。値段は高いですけれど、その分の値打ちはあります。ガッカリさせられることはないでしょうね。もし、このレビューがお役に立てたなら「参考になった」のボタンを押して下さいね。それでは、良い一日を過ごして下さい!
● 「過去最高のシャープペンシル」 評価:★★★★★
これまでに使った中で最高のシャープペンシルだ。なぜ、もっと早くこれを手に入れようと思わなかったのだろう?私は、このシャープペンシルを愛している。手に握った感じも良いし、品質は最高級。見た目だってプロが使う道具のようだ。
このシャープペンシルを普通のものと違うユニークな存在にしているのは、芯が回転するようになっていることだ。そのおかげで、このシャープペンシルを使って書いた線は、常に一定の太さになる。長文の手紙を書いても、線が徐々に太くなったりせず、同じ太さの線で文字が書けるわけだ。芯が回転するタイミングは、シャープペンシルを紙から離した時だ。このクルトガは、紙から芯が離れる僅かな間に、少しだけ自動的に回転してくれる。 おかげで、自分で回転させなくても、常に芯の先はシャープなままでいてくれる。実に素晴らしい。私はこいつを愛してしまった。もう、普通のシャープペンシルに戻ることは考えられない。あなたが、少し値段の高いシャープペンシルを買ってもいいと思えるなら、是非、こいつを試してもらいたい。

● 「完璧なミックス」 評価:★★★★☆
このシャープペンシルを試したことがないのであれば、あなたは「書く」という行為を知らないということになるだろう。
僕はエンジニアだ。多くの計算をする。それも、非常に正確で小さな文字や数字を書きたい。木製の鉛筆では僕の要求する水準に達していない。そして、このシャープペンシルは、普通のシャープペンシルとぺんてるグラフギアのような製図用シャープペンシルの完璧なミックスだ。芯が太くならないから実に正確に書けるし、毎日使い続けても実に快適だ。 あと、これは予測していなかったことだが、これを使い始めてから芯の減りが少なくなった。普通のシャープペンシルのように、芯の一方向だけ減ることがないから折れにくくなったせいだと思う。さらに芯そのものが、かなり強いこともあるだろう。芯を使う量は目に見えて減った。 4つ星を付けた唯一の理由は、付属の消しゴムが信じられないほど小さいからだ。それだけじゃなくて、消しゴムを引き出すメカニズムもあまり効率的じゃない。そのせいで、付属の消しゴムを使うことはなくなってしまった。僕は普段から単体の消しゴムを使うことが多い方だから、それほど大きな問題ではないものの、これが問題になる人もいるだろうと思う。 クルトガが欲しい人は、ウォルマートで手に入るような安いプラスチックのバージョンじゃなくて、ぜひ、このローレットモデルを手に入れてもらいたいね。しっかりした重みがあるし、ありふれた平凡なシャープペンシルにはない高級感もある。一度これを使えば、もう二度と安い鉛筆には戻れないはずだ。
● 「あなたが入手可能な中では、恐らく最高の鉛筆」 評価:★★★★★
学校で使うための高品質で長持ちする鉛筆を、僕はずっと探し続けてきた。そして、今までで最高だったのが、このシャープペンシルだ。これが際立って素晴らしい理由の一つは、まず作りがしっかりしていること。見た目も良い。最初に箱から取り出した時の印象も良かった。「ああ、これは素晴らしいものを手に入れたぞ」と実感できたね。
実際に使ってみても、これまでのシャープペンシルより書き心地が明らかにスムーズだったよ。芯が回転するメカニズムも、うまく機能してくれている。おかげで、僕の書いた文字は常に滑らかでシャープだ。長時間書き続けても手が疲れることはないし、ヒリヒリするような感覚もない。下半分はしっかりした金属製で、上半分は滑らかで大理石のような素材で出来ている。傷もつきにくいようで、かなり使った後でも、新品同様の輝きだ。プロっぽい見た目も気に入っている。いろんな人から、かなり褒められたよ。 最初に箱を開けた瞬間から、常に僕の期待を上回り続けてくれたね。もし、あなたが高品質でプロが使うような見た目のシャープペンシルを探しているなら、これはあなたのために作られた製品だ。

● 「全体が金属というわけではないが、素晴らしいシャープペンシル」 評価:★★★★★
このシャープペンシルの機能を知り、レビューを読んだ後、僕はどうしても試してみたくて我慢できなくなった。そこで使ってみたわけだけど、芯が回転するメカニズムは実にうまく機能しているね。ただ、紙に押し付けて書くとき、ほんのわずかだけど全体が曲がってしまうようにも感じる。
ほぼ気づかないレベルだけど、これが気になる人がいるかもしれないとは思った。グリップは金属だけれど、ボディ全体が金属というわけではないからだろうか。プラスチックの安いクルトガも試してみたけど、それよりは高級感がある。ただ、総金属のシャープペンシルに比べると、若干の安っぽさはあるかもしれない。 そう思って、手持ちの総金属製シャープペンシルに戻ったこともあるけれど、やっぱり結局はクルトガを使ってしまうんだよね。常に芯をシャープに保ってくれる心地良さには、格別のものがあるから。 ほとんどの人達は、芯をシャープにするためにシャープペンシルを時々回しながら書くクセがすでについてしまっているだろう。だから、クルトガを使い始めてもついつい回してしまうかもしれないね。最初の一週間は特に注意して欲しい。そうしないと、クルトガの機能を無意味にしてしまって、ガッカリすることになりかねないからね。
● 「使いやすさ故に、より価値の出る道具というものがある。これもその一つ」 評価:★★★★★
私は、プロのアーティストからの推薦で、この製品を購入した。そして、実に喜ばしい結果になった。11月は郵便物の多いシーズンだったためか、到着は少し遅れた。問い合わせてみると、発送元は実に感じの良い対応をしてくれた。製品そのものも素晴らしかった。見た目のわりに軽めだが、使いやすい重さだ。書き心地も実に素晴らしい。他のシャープペンシルでは、ちょっと味わったことのない快適さだった。
私は若いアーティストにプレゼントするために、もう2本購入した。これを使った彼らがどんな反応をするか、今から楽しみでならない。恐らく素晴らしい結果を生み出してくれるだろうし、彼らにとってもお気に入りの仕事道具になるはずだ。もし、あなたがこれを買ったら、使って楽しい道具になることは間違いない。 素晴らしい製品で、カスタマーサービスも良かった。

● 「素晴らしいシャーペン。もっと買うことになるだろう」 評価:★★★★★
最初は疑ってた。でも、一度使った後は、結局、別バージョンのクルトガも購入することになってしまったよ。この重みが絶妙なんだよね。グリップも滑りにくいし。これを使って書くと、僕の文章も何だかこれまでより立派なものに見えてくるんだ。芯を回転させる興味深いメカニズムの恩恵は大きいね。
鉛筆で文字を書く習慣のある人には最高だと思う。個人的には、絵を描くのは向かないような気がする。芯を回転させるメカニズムは、ある程度の筆圧がないと機能してくれないからね。薄くて長い線を書く場合は機能しにくいんだよ。まあ、使い方次第では絵も描けるのかもしれない。素晴らしいシャーペンであることに違いはないよ!
● 「カッコよくてちゃんと機能してくれる」 評価:★★★☆☆
格好いいし、芯も回転してくれるよ。見た目は全てが金属製のようだけど、実際はプラスチック部分も多いことが欠点かな。あと、芯が常に回転してくれるというわけではないのも問題だ。思っていたより強めの筆圧をかけないと、回転してくれないんだよね。ただ、ちゃんとしたシャーペンであることは確かだ。それに、これを見た人はみんな褒めてくれる。それだけでも、価格分の値打ちはあったと思うよ!
● 「僕を驚かせるシャーペン。自慢したい気持ちを抑えられない。」 男性 評価:★★★★★
これを使い始めて3ヶ月以上経ったけれど、僕の期待をはるかに上回る出来だよ。普通のシャーペンがどれほどフラストレーションの溜まるものだったか、これを使って始めて実感できたね。僕はグラフィックデザイナーだ。このシャーペンはちょっとしたメモだったり、スケッチだったり、簡単なイラストを書いたりするのに使っている。特に細かいものを書いたり、しっかりした線を書いたりするのに、これ以上完璧なシャーペンはないだろうね。
長所: ・ 線の鋭さが落ちることはない ・ 芯が折れることは非常に稀(僕自身はまだ芯を折ったことがない) ・ しっかりした線が引ける ・ 芯は丈夫だが、書いた文字を消しにくいほど硬いわけでもない ・ 書き心地が滑らかだから、素早くスケッチしたり、メモを取ったりできる
短所: ・ 消しゴムが非常に小さい(僕は他にちゃんとした消しゴムを持っているから、これを使うのは稀だが。)
もうシャーペンを回し続ける必要はない。まだ普通のシャーペンを使っている人は、一度考え直すべきだね。
(翻訳終わり)
おすすめ度の平均: 
金属製の安心感
使用感が最高。見た目もかっこいい
常に細く書ける
クルトガでついにメタルが
機能はまずまずだが、一段の改善を望む
管理人より:次回の更新は 来週金曜日(1月19日)です。よかったら、また見に来て下さいね。
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