評価:★★★★★ 「まさに魔法だ!」
By happydogpotatohead (アメリカ、ニューオーリンズ)
最初に白状しておくが、私は40歳の男だ。私が大のアニメーション好きであり、ロジャー・エバート(アメリカの非常に著名な映画評論家。絶大な影響力を持つ)がレビューでこの映画を褒めていた事から、妻が誕生日にこの映画のDVDをプレゼントしてくれた。私の妻とロジャー・エバートは間違ってなかった。私は、まるで魔法にかかったようにフィルム全編に見入ってしまったのだ。好きなところがありすぎて、どこから賞賛し始めていいものやら困ってしまうくらいだ。
アニメーションは極めて素晴らしく、全てのシーンにおいて細部まで丁寧に作り込まれているし、キャラクター達は実際にいそうで、かつ魅力的だ。アメリカの声優の演技も良い。(中略)ストーリー展開はアニメーション同様力強く、あらゆる鑑賞者層の期待に応えるものだろう。
アニメーションのディテールにも注意して観て欲しい。例えば、キキが街中の路上から飛び立つシーンにおけるホコリの舞うさま、そして不安定になった空飛ぶ能力を試そうと、足で跳ね飛ぶシーンなどだ。ウルスラにも注目してもらいたい。自立して、たくましくも心優しい女性アーティストである彼女は予想外に素敵なキャラクターだった。13歳の姿を感傷的になりすぎることなく作品にしたウルスラは、キキと同じように、素晴らしいロールモデルだ。また、キキが住むことになった街も見て欲しい。この街は世界中のあらゆる都市をミックスさせたものだが、この街の細部の描写には要注目だ。
この作品は、魔術や魔女を非常に肯定的なものとして表現している事にも気付かれると思う。これは他の多くの映画には見られない特徴だ。展開していくストーリーには抗い難い魅力があるし、互いの影響を受けながら自分を表現するキャラクターは、妙にリアリティがある。あなたが4歳でも、14歳でも、24歳でも、あるいは40歳でも、そんなことは関係ない。これは無条件に素晴らしい映画であり、優れた技量を備えたアニメーターの芸術作品だ。私はためらう事なく、誰にでもお勧めする。この映画はあらゆる人たちの心を引きつける作品と言えるだろう。
評価:★★★★★ 「本当に心温まる物語」
By isala "Isabel and Lars" (アラスカ)
キキは修行中の魔女です。もう両親から教わることが無い年齢になった彼女は、見習い魔女として広い世界に出て、自分にしかできないことを見つけなければなりません。ただ、魔法の呪文は苦手なので、人々の役に立てることはあまり出来なさそうです。彼女が移り住むことになった街では、それほど魔女は歓迎されないのですが、スピーディに荷物を運ぶお届け物屋さんとしてなら彼女も役に立てそうだ!ホウキにまたがって空を飛ぶキキにはぴったりの仕事でした。
この物語は、私たちみんなが一度は考えたことのあるテーマを扱っています。それは「自分は何者なんだろう」、「自分の得意な事って何だろう」そして一番大事な「自分が本当にやりたいことは何だろう?」といった事ですね。
夢想的なアニメはとてもたくさんありますけど、この映画は驚くほど現実的です。現実をソフトにして表現していますけど、決して現実逃避ではないんです。例えば、家族から疎んじられる老婦人の話が出てきますけど、その他にも私たちの実際の暮らしの中で、悩みの種になりそうな事が控えめに表現されていますね。つまり、誰もが楽しめる映画である上、観た人全てがそこから何かを感じるような映画だということです。それに、アニメーションもとびっきりの出来ですよ。作品中に登場する街はストックホルム、ロンドン、プラハがモデルになってますので、ヨーロッパの人ならなじみ深く感じるのではないでしょうか。
評価:★★★★★ 「宮崎監督がまたやってくれた!」
By Nicole Pope (フロリダ州)
以前に図書館で「千と千尋の神隠し」借りて、大いに楽しんだ事がありましたので、ビデオショップで「魔女の宅急便」を見つけたときは、隠された宝物でも見つけたような気になり、すぐに買っちゃいました! その晩早速鑑賞したんですが、結局、その後2~3日のうちに何度も繰り返し観る事になりました。この映画は勇気、そして自分の道を見出す事についての教訓を家族で学べる作品ですね。私たち家族はキリスト教徒なので、最初は「魔女」についての映画を観ることに多少の抵抗を感じましたけど、見終わった後は宮崎監督の大ファンになりました!クリスマスプレゼント用に、あと3本買うつもりです。
評価:★★★★★ 「お子様向けの映画と思ったら大間違い!」
By Gwenn Cosmis
この映画が子供向けに作られたものであることはわかってますけど、どの年代の人たちにとっても、やっぱり素晴らしい作品なんです。この作品をレンタルしたのは10歳頃だったんですが、すぐに夢中になりました。今でも大好きな映画ですね。
少なくともレンタルはしておいた方がいいですよ。それで、もし気に入ったら買いましょう。あなたがアニメファンであろうと無かろうと、絶対後悔はしないでしょうからね。
評価:★★★★★ 「ラブリーキキ」
By Poseur
私が「魔女の宅急便」を観たのはテレビでした。どのチャンネルだったかは覚えてないけど、とにかく、この作品には私を見入らせる何かがあったんです。画面に映っていたのは飾り気のない黒のドレスを着て、ビックリするほど大きなリボンをつけた少女でした。彼女は自分の背丈を超えるような、明らかに大きすぎるホウキを持っています。なんて魅力的で可愛いんだろうって思いましたね。彼女の名前はキキ。これはちょっと愛らし過ぎるでしょう。
それから、キキ以外にも私の心をとらえるものがあります。これは普通のカトゥーンじゃない。何かが決定的に違う。アニメーションの動きは凄くいい。キャラクターは実際にいそうだ。これは一体なんなんだろう? 私は長椅子の上で前屈みの姿勢のままだったんですが、それに気付く事なくテレビを見続けていました。ポテトチップスも手をつけないまま残ってました。見終えた後は、すごーく良い気分になって外に出て行き、近所の湖を散歩しました。湖に飛び込んでしまいたい気持ちでしたね。
この映画は誰にとっても魅力ある映画だろうと思います。私が一番お気に入りのシーンはエンディングクレジットです。キキがお店のウインドウを覗き込んでる後ろを、小さな娘を連れたお母さんが通るんだけど、そのコはキキのマネをしてるんです。赤いリボンを付けて小さなデッキブラシを持ってね。これは可愛すぎて死にそうになりましたよ。
評価:★★★★★ 「癒しの映画」
この映画はもう何度も繰り返し観てますが、観るたびにいつも心が温かくなるんです。この素晴らしい傑作を持ってる私は、何と幸運な人間なんだろうと思いますね。この映画を見終わると、私はいつも知り合いの人を抱きしめて回りたいような気持ちになります。この映画が私に及ぼした影響力の強さは、自分で驚くほどのものでした。素晴らしいことは普段の暮らしの中に沢山あるんだ、「魔女の宅急便」はそんな事を改めて思い出させてくれる映画です。
評価:★★★★★ 「気持ちを高めてくれる美しい映画」
By V. M. Sanders "RINI"
すごくいい映画ですよ。キキもジジも大好きです。この映画は両親と一緒に観ました。アニメは単なるお子様向けのもので、暴力ものばっかりと両親は思ってたようですが、この映画を見終わった後では、すっかり認識も変わったようです。両親は、むしろ「恋に落ちた」と言っていいくらい気に入ったようで、それは私も全く同じでした。これからも繰り返し観ずにはおれない映画ですね。
自分だけの特別な何かを探し出そうと旅立つ時のキキは本当に可愛らしく無邪気で、彼女が人々と出会い、トラブルに見舞われる時でさえ面白く観られます。この映画がどれだけ素晴らしいか、これ以上うまく語れませんけど、とにかく良い映画です。絶対観て下さいね!!
評価:★★★★★ 「レンタルするまでは聞いたこともなかったけど、素晴らしい映画でした」
By reader "who_is_this" (アメリカ)
私たちには小さな娘が2人と息子が1人います。この映画は数年前、レンタルショップで借りて観ました。ホウキにまたがって、お届け物屋さんをする少女が出てくる素晴らしいお話しでした。すっかり子供達のお気に入りになってしまって、子供達は私が許可しなくても、勝手に何度も観てしまってるようです。続編を出してくれないものかと辛抱強く待ってるんですが。
若い女の子に買ってあげることをおすすめします。ガッカリされることはありませんよ。
評価:★★★★★ 「成長していく事のほろ苦さ」
By Andrew "Andrew" (カナダ、オンタリオ)
私たちは子供の頃、全ての人たちは親切で寛大だと信じているものだ。しかし、成長するにつれ、世の中には残酷、拒絶、偏見といったような別の側面があることにも気付き出す。外見や服装だけで否定される事もある。ある人に親切に接しても、その人からは親切にされない事もある。現実に直面し、自信を失い、気持ちを乱されながらも、自分とは何かを見つけ出そうとするのが我々の姿なのだ。
キキは小さな魔女だ。修行のために1年間家を離れて自分だけで生活していかなければならない。この映画は彼女が成長しつつも現実に直面し、自分の内に秘めた強さを見出していくという物語だ。最初のうち、彼女は人々が親切で素敵なものだと無邪気に思いこんでいる。しかし、すぐに幻滅を味わうことになってしまう。あるシーンで彼女は老婦人に出会う。その女性は孫娘の誕生プレゼントにパイを作ってあげようとしていた。
キキは頑張ってパイ作りを手伝い、雨が激しく降る中、びしょぬれになりながらも急いでパイを孫娘に届けた。次に何が起きたか? ドアを開けて「何かご用?」とトゲのある調子で訊ねた孫娘は、軽蔑を込めた目でキキを見ていたのだ。キキが説明すると「私、このパイ嫌いなのよね。」と嫌そうに答えた孫娘は、さっさとパイを受け取り、バタンとドアを閉めてしまう。
人に精一杯親切にした見返りがこれでは、キキが自信を無くすのも無理はない。だがこういう事は、我々でも日々の暮らしの中で、時として受ける仕打ちでもある。そしてキキのように、心の強さを身につけようと努力しなければならなくなる。仮に酷い仕打ちを受ける事がわかっていても、優しさを持ち続けようと努めるのだ。
この映画は子供達にも、すでに大人になった人達にも、全ての人に観て欲しい映画だ。大人になり、経験を積んでいくほど、さらに深く理解できるようになっていく映画だと思う。全ての人に強くお勧めさせて頂く。
評価:★★★★★ 「キキは最高」
最高の気分になれる映画ですよ。私の子供たちはこの映画を観るのが大好きで、繰り返し、繰り返し、繰り返し何度も観ます。ただ、私は全然それが気にならないんです。ちょっと自分でも驚きなんですが、それは、この映画がそれほど素晴らしいからなんでしょうね。家族で楽しめる素晴らしい映画だと思います。
評価:★★★★★ 「最高のストーリー、ゴージャスなアニメーション」
By R. H. May (アメリカ、ワシントン州)
私は画家ですが、このアニメーションの芸術性には非常に満足しています。キャラクターは普通のジャパニメーション風ですが、彼らの動き方、服や髪の動きは非常にリアリティがあります。背景の描き方にも説得力を感じますね。
光と空中における動きの表現は素晴らしくリアルに感じますし、鳥や木々といった自然から建物などの人工物に至るまで、どれも同じように見事に描かれています。まるでヨーロッパを旅しているかのような気分になれますよ。ストーリーも胸に迫ってくるものがあります。
弱くなった魔法の力を取り戻そうとするキキの姿は、インスピレーションを求める作品中の画家と重ね合わせて描かれるのですが、2人の共通点は、同じ画家である私にとっても味わい深いもので、励まされる思いがしました。もう何度もこの映画を観ましたけど、観る度に新たな楽しみを発見できます。私の3歳の子供も、この映画が大好きですよ。
評価:★★★★★ 「最高!」
By - Kasia S. (ニューヨーク)
信じられないほど良くできたキャラクターと美しいアートに満ちた、最高に可愛らしい物語です。私はキキの事を丸ごと愛さずにはいられませんでした。彼女が悲しんでるときは私も泣きそうでした。彼女の楽しい友達、黒猫のジジには笑わされますよ!
私は宮崎監督のアニメーションに出会ったばかりですけど、もっと観たくてたまりません!キキは特別な才能に恵まれているけど、同時にとても優しい女の子だから、人を魅了できるんでしょうね。これから自分の進む道を見つけようとしている子供達にはうってつけの映画ですよ。私は22歳で、もう子供じゃないけど、やっぱり大好きですね。
評価:★★★★★ 「子供のための最高の映画」
By San
私が初めて宮崎駿の作品に触れたのは3年前、「千と千尋の神隠し」が地元のアート系映画館で上映されたのを観てからだ。彼の描く、複雑かつ現実に存在しそうなキャラクターと壮大なアニメーションに、私はたちまち恋に落ちてしまった。それ以来ずっと彼のファンで、彼の作品はこれまでに6本鑑賞している。
魔女の宅急便は、思いがけず大好きになってしまった映画でもある。この映画は宮崎作品としては、より平凡なものだからと考え、観るのを後回しにしていたのだ。10代の少女向けの映画が、彼の主要作同様の壮大なスケールと重要なテーマ性を持つとは、到底思えなかったのだけど、それは誤算だった。それも、嬉しい誤算だった。今ではDVDも持っている。
「魔女の宅急便」は全てのシーンが美しい映画だ。アニメーションは彼の作品のほとんどがそうであるように見事な出来ばえで、キャラクターはドストエフスキーの登場人物のように説得力がある現実的なものだし、おまけに、より魅力的だ。キキは賢くて周りの人たちともうまくやっていけるが、決して弾けるような可愛らしさでもない、見た目は平凡な13歳の少女だ。そのため、感情移入もしやすく、彼女が自立を目指して経験を積んでいく様子は、見ていて楽しい。
細部まで注意して見ても驚かされる。例えばオープニングのシーンで優しく草を揺らす風は彼女の意識の目覚めを表現しており、行動を起こす彼女を待ち受けるものの象徴として、水たまりが描かれている事にもお気付きになるだろう。
「千と千尋」もそうだったように、物語が現実であるかのように思え、引き込まれていくのだ。そして、これは自分を信じ、自立することをテーマにした物語でもある。アメリカの子供向け映画に蔓延している「悪者と戦い、悪を排除する」物語とは何と大きな違いがあるのだろう。
この作品の唯一の欠点は作品そのものではなく、英語版の翻訳のされ方にある。(翻訳への不満が続くので省略)
多少の不満はあるが、どの言語で観ようとも、映像の美しさには変わりないし、ストーリーも原版と同じものだ。若い人なら絶対に持っておくべき作品だし、シンプルな美しさや日常の穏やかなひとときを描いた作品が好きな人なら、間違いなく大好きになってしまう映画だろう。
(翻訳終わり)
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多くの方に愛されてきた映画「魔女の宅急便」原作シリーズの6冊セット。シリーズ完結を記念して刊行。13歳の満月の夜に、ひとり立ちの旅に出た魔女の子キキ。多くの旅立ちを経て、遂にあこがれのとんぼさんと結婚。そして、お母さんになります。まだ読んでない方も、このシリーズを読みながらキキと一緒に大きくなった方も、「魔女の宅急便」の世界を丸ごとお楽しみ下さい。 |
なお、低い点数を付けた人のレビューを見ると、作品そのものへの不満というよりも、英語吹き替えにおけるセリフの改変に対する不満が多く見受けられました。
例を挙げますと
① セリフが全体的に子供向けのわかりやすい言葉に置き換えられている
② 黒猫のジジがジョーク言いまくりの面白キャットになっている
③ ラストシーンでジジが「キキ、僕の声が聞こえる?」としゃべってしまう
さすがに③はマズいだろうと思います。これは海外ファンが怒るのも無理ないですね。